注射 多汗症

両ワキ、両手掌

ワキや手のひらの発汗の多い部分にボトックスを注入し、汗の量を減らす方法です。

両ワキ 両手掌
60,000
(税抜き)
90,000
(税抜き)

多汗症とは

汗は体温を一定にするために、重要な働きをしています。しかし、多汗症の方は手のひら、ワキ、足の裏など局所的に多量の汗をかくため、日常の生活や仕事に障害がおこり精神的苦痛も伴ってしまいます。

 
軽度 湿っている程度
中等度濡れている状態で汗が流れるところまではいかない
高度 水滴ができ汗がしたたり落ちる

症状は上記の3段階に分けられ、通常、思春期に強くなり、多くの場合は生涯続くといわれます。原因は遺伝的要因や自律神経障害などと言われていますがはっきりはしていません。

治療には対処法と手術法があります。対処法には薬物療法とイオン浸透法があり、このうち薬物療法は精神安定剤や制汗剤などを使用して不安を取り除いたり、一時的に汗を抑える方法です。イオン浸透療法は多汗症の部位を水に浸してそこに弱い電流を流す事で、汗線細胞の細胞膜でのイオンの出入りを阻害し汗を生成させないようにします。大きな副作用もなく効果的と言えますが、1週間に1〜2回の割合で継続的な治療が必要となります。手術療法は、ワキと手のひらで異なります。ワキは汗腺切除術といいワキに切開を加え直接汗腺を切除する方法ですが、完全に取れないため効果は十分ではありません。手のひらに対しての手術は胸腔鏡下交感神経切除術です。全身麻酔下に、スコープを用いて発汗を支配する胸部の交感神経を切除する方法で、確実に汗を止める事ができます。しかし、手術後に患部以外の部分から多量に汗が出る代償性発汗があり、それが新たな悩みとなっています。

新たな治療法として最近注目浴びているのがボトックス注射療法です。ワキや手のひらの発汗の多い部分にボトックスを注入し、汗の量を減らす方法です。汗腺は交感神経の支配を受けておりその神経伝達物質はアセチルコリンです。ボトックスはこの放出を止める事で、汗腺から汗を出す機能を抑える働きをします。手術のように交感神経を損傷する事は無いのですが、6ヶ月ほどするとその効果が無くなるため定期的な注入が必要です。また、治療費が保険適応外である事も問題です。しかし現在、多汗症の確実な治療法は無いため、ボトックス治療は手術に変わる新しい方法として大きな期待が寄せられています。

多汗症に対するボトックス治療について

ボトックスとは、ボツリヌス菌由来の神経毒素複合体のうちから、A型という血清型毒素だけを精製して取り出した製剤です。ボツリヌス菌と聞くと食中毒を連想してしまいますが、あくまでも調整した毒素を使うので全く問題ありません。

欧米では1970年代よりボトックスによる眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚、斜視、顔面チック、多汗症、片頭痛などの多くの疾患の治療に用いられており、その安全性はすでに確立されています。日本でも眼瞼痙攣の治療薬として、1997年4月からアラガン社ボトックス注射100 (A型ボツリヌス毒素)という商品名で厚生労働省から認可されていますが、残念ながら多汗症の治療薬としてはまだ認可が得られていません。ただこの場合の認可とは、日本国内ではこの薬が購入できないという意味で、医師が直接製造会社から輸入して治療する事は全く問題はありません。

ボトックスの作用のメカニズム

汗を出すエクリン汗腺は交感神経支配を受けており、その神経伝達物質はアセチルコリンです。ボトックスは、このアセチルコリンの放出を止める事で、エクリン汗腺から汗を出す機能を抑える働きがあります。

注入方法と注入時の痛みについて

ワキも手のひらも発汗の多い部分に約30箇所注入します。ワキでは刺入時と注入時に若干の痛みが伴いますが、あまり心配はありません。しかし両手掌はかなりの痛みを伴いますのでマスイクリームを使用します。

注入直後の問題点

注入部の針穴の赤みと、まれに内出血を起こす方がいらっしゃいますが、4〜7日でなくなります。ただ、注入当日は熱めの入浴(シャワ−は可)やサウナなどは控えてください。

副作用について

全身的 時に、吐き気、倦怠感、頭痛、発熱、散瞳などが起こる可能性がありますが、1日ほどで改善します。
局所的 注射部の痛み、腫れ赤み、皮下出血などがみられる場合があります。

受けられない方

  • 妊婦や授乳中の方
  • 製剤中の成分にアレルギーを持つ方
  • 筋弛緩剤や筋弛緩作用のある薬を服用中の方

ボトックスの効きが弱いとき

万が一、1回の施術で十分な効果が得られなかった場合には、追加治療を行ないます。追加治療は1回目注入後3〜4週間目に行ないますが、この場合の治療費は使用量により異なります。