形成外科 耳の形

耳の形

耳は顔の側面に位置し動きがないために、その形は軽視される傾向にあります。しかし、外国では耳先が尖ったものは悪魔の耳と言われて嫌われるように、耳の形態に注意が払われています。一方、わが国では耳先の形より耳たぶの大きさに関心があり、大きい耳を福耳と言って尊重し、小さい耳を貧乏耳といって軽蔑することがあります。このように耳の形に対する考えはそれそれですが、耳の変形は形成外科医が日常診療する先天異常の中でも比較的頻度の高い疾患です。

副 耳 耳前部から口角までの線上に見られ、さまざまな大きさのものがあります。
立ち耳 耳が後方に倒れないで側方に張り出し、耳介の内側の張り出しがほとんどないものをいいます。
外国では嫌われ、盛んに治療が行われています。
折れ耳 立ち耳の反対に耳が前に折れて、垂れ下がったものをいいます。
指で容易に起こすことができ、形はほとんどが正常です。
埋没耳 耳の上半分が側頭部皮膚に埋没した状態をいいます。
耳を手で引っ張れば耳全体が現れますが、手を離すと元の状態に戻ってしまいます。
小耳症 わずかに耳の小さいものから、全く耳を欠いているものまで、その程度は様々です。
また時に聴力障害を伴う場合があります。
耳垂裂 耳たぶが二つにわれている状態を言います。

治療はテープや装具を用いて行う保存的方法と外科的方法とがあります。
立ち耳、折れ耳や埋没耳は生後1ヶ月以内に保存的治療を開始するとかなり改善する場合があります。
しかし副耳、耳垂裂、小耳症は手術となります。副耳や耳垂裂は切除したり縫い合わせたりするだけですが、小耳症は特殊な方法で耳を再建します。再建は本人の肋骨の一部を用いて欠けている耳を作りますが、大変難しい手術です。

耳の変形は生きていく上では支障はありませんが、隠せない顔にあるため見た目からくる精神的ストレスは本人以外には判らないものがあります。少しでも気になればご相談下さい。