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眼瞼下垂とまぶたのたるみ(皮膚弛緩症)は別物?見分けるポイントと受診の目安
まぶたが重い、目が小さく見える、視界が狭い。こうした悩みがあると「眼瞼下垂かもしれない」と考える方が増えています。
一方で、同じように見える原因として「皮膚のたるみ」があります。医学的には「皮膚弛緩症(ひふしかんしょう)」といいます。
眼瞼下垂と皮膚弛緩症は別の状態です。
ただし現実の患者さんでは、どちらか一方だけでなく、両方が混ざっていることも少なくありません。
だからこそ自己判断で決めつけず、「自分はどちらが中心なのか」を見分ける視点を持つことが大切です。
このブログでは、眼瞼下垂と皮膚弛緩症の違いを、できるだけ難しい言葉を避けて整理し、受診の目安までまとめます。
眼瞼下垂とは何か:問題の中心は「筋肉の働き」
眼瞼下垂は、まぶたを上げる仕組みが弱くなり、上まぶたが下がってくる状態です。
見た目としては「目が小さくなった」「眠たそうに見える」と感じやすくなります。
ただ、眼瞼下垂は見た目だけの話ではありません。
まぶたが下がることで、視界の上側がまぶたで隠れたり、目を開けようとして余計な力が入ったりします。結果として、夕方の目の疲れ、肩こり、頭痛のような形で困りごとが出てくることがあります。
皮膚弛緩症とは何か:問題の中心は「皮膚のかぶさり」
皮膚弛緩症は、上まぶたの皮膚が余ってきたり、たるみが増えたりして、皮膚がかぶさる状態です。
こちらも「目が小さく見える」「二重が浅くなった」と感じる原因になります。
皮膚弛緩症の場合、筋肉の働きが保たれていることもあります。
つまり、まぶたを上げる力はあるのに、皮膚が被さって見えにくい、という状態です。
なぜ間違えやすいのか:見た目が似ているからです
眼瞼下垂と皮膚弛緩症は、どちらも「目が開きにくそうに見える」「目元の印象が変わる」という点で似ています。
さらに、年齢とともに両方が少しずつ進むことがあるため、「どちらが主な原因か」を自分で決めるのは難しくなります。
ここで大切なのは、どちらか一方に決めつけるよりも、次のポイントで「傾向」をつかむことです。
自分で見分けるポイント1:眉毛が上がる癖が強いか
鏡の前で、普段の顔を見てください。
無意識に眉毛が上がっている、額にシワが寄っている、写真でもいつも額に力が入っている。こうした場合は、目を開けるためにおでこの筋肉を使って補っていることがあります。
このタイプは、眼瞼下垂が関係していることが少なくありません。
自分で見分けるポイント 2:夕方にしんどくなるか
朝はまだ良いのに、夕方になると目が重い。
目を開けるのが疲れる。目がショボショボする。
こうした「時間帯で変化するしんどさ」が強い場合は、眼瞼下垂が関係していることがあります。
皮膚弛緩症だけでも重く感じる方はいますが、夕方に強く疲れる、という訴えは眼瞼下垂でよく聞きます。
自分で見分けるポイント 3:皮膚を少し持ち上げると見えやすいか
上まぶたの皮膚のかぶさりが気になる方は、眉の上あたりの皮膚を軽く上に持ち上げてみてください。
それだけで視界が楽になる、二重が戻る、目が開きやすい感じがする。こうした場合は、皮膚弛緩症の要素が強いことがあります。
注意点として、強く引っ張って判断すると分からなくなります。あくまで「軽く」持ち上げて変化を見る程度にしてください。
自分で見分けるポイント 4:片目だけ強い左右差があるか
片目だけ下がって見える、左右で目の開きが違う。
この場合、眼瞼下垂が関係していることがあります。
ただし、左右差は誰にでもありますし、眉の高さや目の使い方の癖でも差は出ます。
「最近になって差が目立ってきた」「写真で見ても明らかに違う」と感じるときは、受診して評価する価値があります。
自分で見分けるポイント 5:二重が浅くなった・一重に戻った
二重が浅くなった、朝だけ一重っぽい、左右差が出てきた。
こうした変化は、皮膚弛緩症でも眼瞼下垂でも起こり得ます。
このテーマが難しいのは、「二重ライン」だけで原因を決められないからです。
見分けの鍵は、二重の変化に加えて、疲れやすさ、眉の動き、視界の不便さがあるかどうかです。
受診の目安:こんな困りごとがあれば評価する価値があります
次のような項目が複数当てはまる場合は、眼瞼下垂や皮膚弛緩症の評価を受ける価値があります。
・まぶたが重い、夕方になると開きにくい
・視界の上がまぶたで隠れる感じがある
・写真で眠たそうと言われることが増えた
・眉毛を上げる癖や額のシワが増えた
・頭痛や肩こりが増えた(他の原因がないのに)
・二重が浅くなった、左右差が目立つようになった
・コンタクトや目をこする習慣が長い
ここでのポイントは、「手術を決めるために受診する」のではなく、「今の状態を確認するために受診する」という考え方です。
形成外科の診察で確認すること:決めつけず、順番に見ていきます
受診すると、次のような点を順番に確認していきます。
・まぶたの位置がどれくらい下がっているか
・まぶたを上げる仕組みがどれくらい働いているか
・視界への影響があるか
・皮膚のたるみがどれくらい被さっているか
・日常生活でどんな場面が困るか
・原因として考えられること(加齢、コンタクト、こする癖、手術歴など)
そして「眼瞼下垂が中心なのか」「皮膚弛緩症が中心なのか」「両方が混ざっているのか」を見極めます。
どちらか一方とは限りません:混ざっていることも多いです
診察でよくあるのは、「筋肉の弱さ」と「皮膚のかぶさり」が両方あるケースです。
この場合、片方だけを前提に話を進めると、結果がイメージとズレやすくなります。
だからこそ、最初の段階で「自分はどちらが中心か」を確認してから、治療の話に進むことが大切です。
この順番があるだけで、受診前の不安はかなり減ります。
まとめ:まぶたの問題は「原因の見極め」が第一です
眼瞼下垂は、まぶたを上げる仕組みが弱くなる状態です。
皮膚弛緩症は、皮膚のたるみが被さる状態です。
見た目は似ていても原因が違い、混ざっていることもよくあります。
まぶたの重さ、視界の欠け、夕方のつらさ、眉毛を上げる癖、二重の変化などが気になる場合は、一度診察を受けてみてください。
必要な治療がどれくらいありそうか、経過を見てよいかも含めて、今の状態を言葉にして整理できます。




