傷あととケロイド

手術やけがの治療が終わり、担当医師より

「これで治療は終了です。これからは通院の必要はありません。」と言われると嬉しいことですが、

自宅に帰り傷あとをみると「本当にこれで終わりなのか」と思われたことはありませんか。

 

「この傷あとは今後どうなるのだろうか?」

「何か少しでも目立ちにくくすることはできないのだろうか?」

「傷あとってどこで治したらいいかよくわからない。」

「どのくらい治療費がかかるのだろうか?」

 

 このような悩みでクリニックや病院を探されている患者さんは多いと思います。

また、お子さんの傷あとで悩んでいらっしゃるお母さんもいらっしゃいます。

当院は形成外科医である院長が、長年、傷と傷あとの治療を専門的に行っています。

形成外科は傷あとを少しでも目立ちにくくすることで患者さんの「  Quality of  Life」をより豊かにすることにお手伝いができればと思っています。

傷あとやケロイドでケロイドでご心配なことがありましたら、お気軽に御相談ください。

傷あとにも種類があります。

患者さんがケロイドだと思われている傷あとには 本来のケロイドの他に成熟瘢痕(いわゆる傷あと)・肥厚性瘢痕・瘢痕拘縮といったものがあり、それに応じて治療法が異なってきます。

 

成熟瘢痕(せいじゅくはんこん)

傷が治る過程で、赤く腫れた炎症が治まり、傷あとがお落ち着いた状態を言います。子供の頃にけがしたが今はあまり気にならない状態の傷あとです。

 

肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)

何らかの異常で傷の治りが遅くなると、皮膚を作る線維細胞が過剰に産生され、その線維の増加で傷が赤くなり盛り上がることがあります。

ケロイドとよく似た状態ですが、傷を越えて傷あとが広がることがなく、経過とともに赤い色は薄くない、盛り上がりも徐々に平らになり柔らかい傷となります。

 

瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく・ひきつれ)

やけど(熱傷)や外傷、手術後に傷あとは 硬く盛り上がると同時に縮まってきます。

例えば、関節に傷ができると周囲の組織を引っ張るため、伸ばすことが難しくなり、関節自体の動きを制限したり成長障害を引き起こしてしまうことがあります。

早期の手術的治療が必要とされます。

ケロイド

ケロイドとは赤く盛り上がった傷あとで、痒みや痛みなどを伴うものを言います。

体質とも関係し、ほとんど記憶にない小さな傷、例えばにきび・小さなできものあと・引っ掻き傷などが徐々に大きな傷あとになります。

ケロイドの発生は遺伝的な素因があり、アレルギー疾患をもつ人に多いようです。

肥厚性瘢痕とよく似ていますが、違いは瘢痕が正常皮膚にも広がって徐々に大きくなっていくことです。

その症状は若い人ほど強いという特徴があり、重度のケロイドは社会生活にも影響を及ぼします。

ケロイドは完全になくすことはできませんが、積極的治療で症状を軽減させることができます。

 

MORE

治療方法

ケロイドの治療は、患者様の体質、年齢、またケロイドのできた場所によって最適な治療法が異なるため、専門の知識が必要です。

当院では患者さん個人個人にあった最適な治療法を提案させていただいております。

ケロイド治療には、手術をしない方法と手術をする方法とがあります。

手術をしない治療

内服治療

飲み薬ではトラニラスト(リザベン®)が保険適応として処方されます。
これは抗アレルギー剤であり、ケロイドや肥厚性瘢痕の組織中にある各種炎症細胞が出す化学伝達物質を抑制することにより、赤みやかゆみを抑え、また、病変自体を沈静化させると考えられています。

外用薬

塗り薬としては炎症を抑える目的での、ステロイド軟膏・クリームや、保湿目的のヘパリン類似物質やワセリンなどがあります。
特に、ステロイドには抗炎症効果がありますので、皮膚線維細胞の増殖を抑え、赤みやかゆみに効果が認められます。

貼り薬

抗炎症剤であるステロイドがついているテープと、シリコーンジェルでできたシートがります。
ジェルシートは長期間貼っておくことで、保湿や創の安静・固定により症状を軽減します。

圧迫固定具

サポーター・包帯やスポンジなどで患部を圧迫固定することで症状が軽減します。
ケロイドや肥厚性瘢痕は、絶えず力がかかる部位にできるため、圧迫することで服や体の動きによる傷に対する刺激を軽減することができます。

注射治療

ステロイド(ケナコルト®など)を月に一度の継続治療で硬さと盛り上がりが減少します。
硬い瘢痕の中に注射をするため、時に痛みを伴うことがあります。そのため、薬剤に麻酔薬を混ぜたり、細い針を使用することで痛みが少ないように工夫しています
また、効果が強すぎるとかえって凹んだ瘢痕になることがありますので、医師の経験が必要です。
ステロイドと聞くと拒まれる患者さんがおられますが、適切な使い方をすることによって確実な効果が得られますので、ご心配ありません。

レーザー治療

当院では欧米で使用されている「スムースビーム」といる傷あと専用レーザーとステロイド注射を併用してケロイドや肥厚性瘢痕の改善を行っています。

手術療法

内服や外用薬だけの治療で症状改善するなら患者さんに負担がなく一番良いのですが、それだけで治癒しない場合もあります。

特に、ひきつれ(瘢痕拘縮)が起きていたり、顔などで目立つ場合は手術となります。

治療は、就学や成長を考えて適切な時期に皮膚移植術や傷あと形成術による拘縮の解除したり傷あとを取り除いたりしますは、手術しない方法で軽快するようであれば、問題ありありませんが、ひきつれ(瘢痕拘縮)が起きたり、顔などの目立つ場所では手術が必要となることがあります。

傷あとやケロイドを完全じなくすことはできませんが、いろいろな治療法を組み合わせることで極力目立たなくさせることは可能です。

注意事項

  • 内服治療、外用薬、注射治療、手術治療、放射線治療は健康保険の適応となります。
  • レーザー治療や特殊な傷専用クリームなどは保険外となります。
  • レーザーは照射範囲で価格が異なりますので事前に価格のご確認をさせていただきます。
  • 保険治療と保険外治療は同時には受けられませんので、別々の日の治療となります。

     

     

費用一覧

治療費

診療名 料金
健康保険適応 要相談
健康保険外  
スムースビーム(レーザー) 5,000円〜(税抜)
傷あと専用クリーム 3,000円〜4,000円(税抜)
初診料(初回のみ) 2,500円(税抜)
再診料 500円(税抜)