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眼瞼下垂(がんけんかすい)保険適用

眼瞼下垂の診療について 形成外科専門医が対応 新潟
「まぶたが重い」
「視界が狭い」
「額にシワが増えた」
そんな症状は、眼瞼下垂かもしれません。 形成外科専門医が保険診療で対応しています。
眼瞼下垂とは、まぶたが正常な位置より下がり、目を開けづらくなる状態を指します。本来、上まぶたは瞳孔の上縁に少しかかる程度の位置にありますが、眼瞼下垂になるとそれよりも大きく垂れ下がり、視界が狭くなります。
軽度の場合は日常生活に支障がないこともありますが、中等度以上になると視野の上方が見えづらくなり、QOV(Quality of Vision:視機能の質)が低下してきます。視野を確保しようとするために、おでこの筋肉で眉を引き上げたり、頭を後ろに傾けたり、下まぶたを下げるように口が開いたままになる癖がつくこともあります。
このような状態が続くと、頭痛・肩こり・眼精疲労などの不定愁訴の原因になるとされ、身体的・精神的なストレスの原因にもなりかねません。
かつては加齢による老化現象とされていましたが、近年は見た目の改善やQOL向上を目的に積極的に治療を受ける方が増加しています。なお、眼瞼下垂は高齢者に限らず、新生児から高齢者まであらゆる年代で発症し、原因も多岐にわたります。
このページでは、眼瞼下垂に関する「診断」「分類」「治療法」「術後の経過」「費用」などをわかりやすく解説しています。
実は、私自身も昨年眼瞼下垂の手術を受け、その効果を実感しています。
眼瞼下垂かもしれないと不安を感じている方、手術を検討されている方の一助となれば幸いです。
当院の眼瞼下垂治療の特徴
当院では、眼瞼下垂の診察から手術、術後のフォローまでを、形成外科専門医が一貫して担当しています。患者さま一人ひとりの症状に合わせ、丁寧で安心できる医療を提供しています。
手術には、炭酸ガスレーザーメスや高周波メスをを使用しており、出血が少なく、手術時間が短く、術後の腫れも軽減されるというメリットがあります。身体への負担を最小限に抑えた治療が可能です。
また、眼瞼下垂手術はすべて日帰りで対応しており、入院の必要はありません。その日のうちにご帰宅いただけるため、遠方からの通院やお忙しい方にも適しています。
眼瞼下垂が視野障害などの機能的な問題を伴う場合は健康保険が適用されるため、費用面でもご安心いただけます。
さらに当院では、提携眼科と連携し、手術前後に眼の状態をしっかりと確認する体制を整えています。眼科医との連携により、より安全かつ質の高い治療が可能です。
当院には、元日本医科大学武蔵小杉病院教授で 現東京の眼瞼ならまぶたとヒフのクリニック 千駄木プラザ形成外科の院長村上正洋先生が顧問として定期的に来院し、眼瞼下垂治療の手術を一緒に行っています。豊富な経験と高い技術を活かし、患者さまにとって最も適した手術方法をご提案しています。
眼瞼下垂の原因とは?
眼瞼下垂(がんけんかすい)は、まぶたが下がって目が開けづらくなる症状で、視野の狭さや疲労感、見た目の変化などさまざまな影響をもたらします。原因は大きく分けて「先天性」と「後天性」に分かれ、似た症状を示す「眼瞼皮膚弛緩症(がんけんひふちかんしょう)」も重要な鑑別対象です。
先天性眼瞼下垂
先天性眼瞼下垂は、生まれつき**眼瞼挙筋(まぶたを持ち上げる筋肉)**の発育が不十分なことにより起こります。片側のみ発症することが多く、乳児期から症状が見られる場合もあります。視力の発達に悪影響を及ぼすことがあるため、早期の診断と治療が大切です。
後天性眼瞼下垂
後天性眼瞼下垂は、成人以降に発症するもので、多くのケースが以下の原因によります。
加齢による筋力低下
加齢とともに眼瞼挙筋やその腱膜がゆるむことで、まぶたが下がりやすくなります。60代以上に多く、最も一般的なタイプです。
ハードコンタクトレンズの長期使用
ハードコンタクトの長年の使用により、まぶたを引っ張る力が繰り返されると、挙筋腱膜が緩み、下垂が進行することがあります。
目をこする習慣
花粉症やアレルギーで目を頻繁にこすることも、眼瞼挙筋腱膜にダメージを与え、下垂の原因になります。
眼内手術の影響
白内障や緑内障の手術を受けた後に、眼瞼下垂を発症することがあります。手術中の圧迫や操作が、まぶたの筋肉や神経に影響することがあるためです。
眼瞼皮膚弛緩症
眼瞼下垂と似た症状を示す疾患のひとつに「眼瞼皮膚弛緩症」があります。これは、加齢や紫外線の影響によって、まぶたの皮膚自体がたるみ目を覆い、視野を狭くしたり、逆さまつげのような症状が起きる状態です。筋肉の異常ではなく皮膚のたるみが原因ですが、視野を狭めるなど、機能面にも悪影響を及ぼします。
眼瞼下垂の手術前に眼科受診をお願いする理由
眼瞼下垂(がんけんかすい)は、まぶたが下がって視界が狭くなるだけでなく、見た目の変化や生活の質の低下にもつながる病気です。最近では、特に高齢の方を中心に「眼瞼下垂の手術」を希望される患者様が増えています。
一方で、手術後に「異物感」「ドライアイ」といった目の不快感を訴え、眼科を受診される方が増えているという報告もあります。
これは、まぶたの手術が見た目だけでなく、目の機能や健康状態にも深く関わっていることを示しています。まぶたは“目の入口”とも言える繊細な部位であり、術後のわずかなズレが、涙の分泌や角膜の保護機能に影響を与えることがあるためです。
そのため当院では、手術を受けられるすべての患者様に対し、事前に眼科での検査をお願いしています。これは、術後トラブルを未然に防ぎ、安全で質の高い眼瞼下垂治療を行うための大切なステップです。
眼科医と連携することで、術前に目の状態をしっかり確認し、患者様に最適な手術方法やケア方針を決定します。また、術後の評価やフォローアップにも役立てています。
形成外科と眼科、両方の専門的な視点を取り入れることで、見た目と機能の両面から満足度の高い治療を提供することが可能になります。
ご不便をおかけしますが、すべては患者様の安全と安心のためです。どうぞご理解とご協力をお願いいたします。
眼瞼下垂 の診療の流れ
ご予約から手術、術後ケアまでのステップを詳しくご案内します
STEP 1:ご予約
当院の眼瞼下垂診察は完全予約制です。
診察は平日毎日行っており、お電話またはWEBよりご予約をお願いいたします。
STEP 2:外来診察
ご来院時に、問診表と「眼瞼下垂チェックシート」をお渡しいたしますので、必要事項をご記入ください。
予約制のため、他の患者様と一緒になることは少なく、落ち着いた環境で診察が可能です。
成人の方は、可能であれば若い頃のお写真をお持ちください。より自然な仕上がりを目指す上で参考になります。
診察から手術の説明まで、所要時間は約30分です。
問診項目
正確な診断と適切な治療方針を立てるため、問診表の情報はとても重要です。以下の内容を詳しくご記入ください。
1. 発症時期と経過
まぶたが下がってきた時期や、徐々にか急にかなどの変化は、先天性や神経性眼瞼下垂の鑑別に役立ちます。
2. 時間帯による変化
朝は開きやすく、夕方になると重たく感じるなどの変化は、筋肉疲労による症状悪化の可能性があります。
3. コンタクトレンズの使用歴
特にハードレンズを長年使用している方は、まぶたの筋肉の付着が緩み、眼瞼下垂を引き起こすことがあります。
4. 目の手術歴(白内障・緑内障など)
手術時に使用する器具が、まぶたの筋肉を損傷し、手術後に下垂を生じることがあります。
5.瞼幅の日内反動
瞼が1日のうちに開けやすくなったり、開けにくくなったりすることがあるかですが、この症状がある場合は重症筋無力症を疑います。
重症筋無力症(MG)は、アセチルコリン受容体に対する自己抗体が原因となり、神経から筋肉への信号伝達がうまくいかなくなることで、筋肉の力が入りにくくなる自己免疫疾患です。中でも、まぶたを持ち上げるために眼瞼挙筋は小さく疲れやすいため、最も早く症状が現れやすい部位です。そのため、MGの患者の約75%が、病気の初期段階で眼瞼下垂や複視といった目の症状を訴えます。
6. 肩こり・頭痛などの随伴症状
まぶたの筋肉を補う動きにより、肩こりや片頭痛などの自律神経症状を伴うことがあります。
7. アレルギーの有無(花粉症・アトピーなど)
頻繁にまぶたを擦ることで、筋肉の付着部が緩み眼瞼下垂の原因になることがあります。
8. 基礎疾患と服薬状況
高血圧や糖尿病、抗凝固薬の服用は、手術中の出血や術後の回復に影響します。また、向精神薬を長期服用の場合は、瞼が明けにくくなります。
9. 家族歴
先天性眼瞼下垂の診断に関わるため、親族に同様の症状があったかご記入ください。
診断における「視診」項目
1. 頭の傾き・姿勢
重度の眼瞼下垂では、視界を確保するために顎を上げて頭を反らす姿勢を取ることが多く、首や肩に負担がかかって肩こりの原因になることがあります。
2. 額(おでこ)のシワ
視野が狭くなると、眉を上げて目を開けようとするため、額にシワが深く入るようになります。
若い方でも不自然な額のシワがある場合、隠れた眼瞼下垂のサインであることも。
注意:額のシワ取りにボトックスを使用した結果、まぶたが下がることがあります。眼瞼下垂が隠れている場合、ボトックス注射は控えるべきです。
3. 眉とまぶたの距離
眉を上げる癖があると、眉毛とまつ毛の距離が広くなります。
手術後はこの距離が短くなり、自然な表情に戻ります。
4. 二重まぶたの変化
眼瞼下垂が進行すると、一重の方にも浅く不安定な二重や三重のラインが現れることがあります。
5. 蒙古襞(もうこひだ)の影響
まぶたの開きが悪くなると、蒙古襞が強調され、二重が乱れたり目と目の間が広く見えるようになる場合があります。
6. 瞳への被さり具合
通常、まぶたは黒目の上縁に軽くかかる程度ですが、2mm以上覆う場合は明らかな眼瞼下垂とされます。
重症度は瞳の上半分を三分割して、軽度・中等度・重度に分類するのが一般的です。
7.重症筋無力症が疑われる場合
アイステストと行います。
眼瞼下垂のある目にアイスパックを2分間ほどあてていいると眼瞼下垂が改善するかどうかを確認しるテストです。
冷やすと、アセチルコリンという神経伝達物質が多く放出されやすくなります。さらに、アセチルコリンを分解する酵素(コリンエステラーゼ)は、温度が低いと働きが弱くなるため、アセチルコリンが長く作用しやすくなります。これらの効果により、一時的に筋肉の動きが改善されるのです。
診察後、手術をご希望される場合は、当院関連の提携眼科をお願いしています。
理由:
1.術前と術後に視力の変化
2.オキュラーサーフェス(ocular surface:眼瞼縁から涙腺、角結膜に医たる眼表面)に対する評価
3.ドライアイの有無
などが術前後で変化することがあり、それを確認する必要はがあります。
眼瞼下垂の手術について
眼瞼下垂とは、上まぶたが下がり視野が狭くなる疾患で、日常生活にさまざまな支障をきたすことがあります。治療は手術によって行われ、症状やまぶたの状態に応じて術式を選択します。ここでは、当院で行っている代表的な2つの手術方法をご紹介します。
眼瞼挙筋前転術と眉毛下皮膚切除法
眼瞼下垂とは、上まぶたが下がり視野が狭くなる疾患で、日常生活にさまざまな支障をきたすことがあります。治療は手術によって行われ、症状やまぶたの状態に応じて術式を選択します。ここでは、当院で行っている代表的な2つの手術方法を行っています。
当院では、患者様のまぶたの状態やご希望に応じて、眉毛下皮膚切除術と眼瞼下垂手術を適切に使い分けています。
「上まぶたが重くて視界が狭い」「最近、目元が老けて見える」と感じたら、お気軽にご相談ください。新潟でまぶたのたるみや眼瞼下垂の治療を検討されている方に、最適な方法をご提案いたします。
眼瞼挙筋前転術(がんけんきょきんぜんてんじゅつ)とは
まぶたが上がりにくい原因に対して、根本的に改善を目指す治療法
眼瞼挙筋前転術は、まぶたを持ち上げる主な筋肉である「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」の機能を回復・強化するための標準的な眼瞼下垂手術です。
まぶたが上がりにくくなっている原因の多くは、この挙筋腱膜という部分が緩んだり、位置がずれてしまっていることにあります。
■ 手術の基本原理
-
手術デザインの確認
手術前に、まぶたの形や二重ラインのご希望を伺い、手術デザインを決定します。 -
麻酔処置
点眼麻酔と局所麻酔を行い、痛みを感じにくい状態で施術します。
眼瞼挙筋前転術では、まぶたの皮膚を二重のラインに沿って切開し、眼瞼挙筋とその腱膜(けんまく)を露出します。
緩んでいる腱膜をいったん剥がし、**まぶたの支点となる「瞼板(けんばん)」という硬い部分に、適切な位置で縫い付け直す(=前方に“前転”させる)**ことで、まぶたを開ける力をより効率的に伝えるように調整します。
抜糸は通常術後7日目に行い、腫れなどは1か月程度で収まります。
■ 適応となる患者さん
- 上まぶたが下がって視野が狭くなっている方(視野障害)
- 眉毛を持ち上げて物を見る癖がある方
- 額に深いシワがある、慢性的な頭痛や肩こりがある方
- 年齢に伴う「腱膜性眼瞼下垂」やコンタクトレンズ長期使用者に多い症状
この手術は、加齢性・腱膜性の眼瞼下垂にもっとも多く行われる基本術式で、症状に応じて保険適用となる場合があります。
■ 特徴とメリット
- 視界の改善効果が高く、再発が少ない
- 二重のラインに沿って切開するため、傷跡が目立ちにくい
- 必要に応じて同時に二重形成も可能
■眼瞼挙筋前転術は、視野だけでなく「見た目」や「日常生活の快適さ」にも大きな影響を与える治療です。
当院では、機能面の改善だけでなく整容的な自然さも重視し、一人ひとりに合わせた丁寧な治療を行っております。
眉毛下皮膚切除術(びもうかひふせつじょじゅつ)とは
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手術デザインの確認
手術前に、まぶたの形や二重ラインのご希望を伺い、手術デザインを決定します。 -
麻酔処置
局所麻酔を行い、痛みを感じにくい状態で施術します。
■ 手術の方法と原理
眉の下のラインに沿って切開を加えて余分な皮膚を切除しますが、場合によっては眼輪筋や脂肪の一部を切除することもあります。
その後、切開部分を丁寧に縫合することで、上まぶたのたるみを引き上げ、視野の改善と見た目のリフトアップ効果を得られます。切開線は眉毛のすぐ下に隠れるようにデザインされるため、術後の傷跡が目立ちにくく、自然な仕上がりが期待できます。
■ この手術が向いている方
- 加齢による上まぶたの皮膚のたるみが強い方
- まぶたのたるみで視界が狭く感じるが、眼瞼下垂(挙筋機能低下)はない方
- 腫れやダウンタイムを最小限に抑えたい方
- 二重ラインを変えずにたるみだけを改善したい方
- 他院での眼瞼下垂手術後に再手術が難しい方
■ メリットと特徴
- 傷跡が眉下に隠れるため、整容的に優れた仕上がり
- 二重のラインを変えずに、まぶたのたるみだけを自然に改善
- ダウンタイムが短く、術後の腫れや内出血が比較的少ない
- 加齢による上まぶたの重さ・圧迫感を軽減
■ 術後の経過と注意点
- 手術は局所麻酔で日帰り手術が可能です
- 術後は数日〜1週間ほど腫れや内出血が出ることがありますが、2週間程度で落ち着きます
- 抜糸は術後7日目に行います
- 傷跡は数か月かけて眉毛のラインになじみ、ほとんど目立たなくなります。
眼瞼挙筋前転術と眉毛下皮膚切除法との違い
眼瞼下垂手術(眼瞼挙筋前転術など)は、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の機能を修正する手術ですが、
眉毛下皮膚切除術は、筋肉には触れず、あくまで「皮膚のたるみを物理的に取り除く」方法です。挙筋の機能に問題がなく、皮膚のたるみのみが主因である場合に、よりシンプルでダウンタイムの少ない治療法として選ばれています。
切らない眼瞼下垂手術とは?
「切らない眼瞼下垂手術」とは、主に軽度の眼瞼下垂に対して行われる埋没法(二重まぶたの糸留め)などの処置を指します。腫れが少なくダウンタイムが短いというメリットがありますが、根本的な治療ではなく、効果も一時的であることが多いため注意が必要ですし、術t後に眼瞼下垂の状態が強くなることあります。
そのため、当クリニックでは行っておりません。
術後のアフターケアについて
手術翌日からのケアも丁寧にサポートします
手術翌日の診察予約を行い、経過をしっかり確認します。
手術当日はシャワー・入浴・飲酒を控えてください。これらは出血や腫れの原因となる可能性があります。
当院では、手術後も安心して過ごせるよう、アフターフォローにも力を入れています。
眼瞼下垂の治療をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
眼瞼下垂手術後に起こりうるトラブル・副作用について
手術のメリットだけでなく、リスクや合併症についても正しく知ることが大切です
眼瞼下垂の手術は多くの場合、安全かつ効果的に行われますが、まれに術後の合併症やトラブルが起こることがあります。以下に、術後すぐに現れる可能性のある症状と、時間が経ってから現れる可能性のある問題点をまとめました。
【挙筋腱膜前転術後 すぐに起こる可能性のある症状】
1. 上まぶたの腫れや内出血・血腫
手術後に上まぶたが腫れる、内出血によるあざが出る、血腫がたまるなどの症状が見られる場合があります。通常は数日から1週間程度で軽快しますが、まれに処置が必要なこともあります。
2. 局所感染
まぶたの傷口からの細菌感染が起こることがあります。抗生剤の内服や軟膏で対応しますが、ひどい場合は再診が必要です。
3. 開瞼幅(目の開き方)の左右差
手術直後は、上まぶたと下まぶたの間の開き方に左右差が出ることがあります。次のようなケースがあります:
過矯正(かきょうせい):上まぶたが上がりすぎて、目が閉じにくくなる「兎眼(とがん)」の状態。
低矯正:希望よりも目の開きが不十分な状態。再調整が必要となる場合があります。
4. まぶたの外反・内反
まぶたが外側または内側にめくれる状態。軽度であれば自然に改善することもありますが、強い場合は修正が必要になることもあります。
5. 二重ラインに関する問題
二重のラインが左右非対称になる
二重の線が消失する
予定外の二重線が出現する
これらは時間の経過とともに馴染んでいくこともありますが、気になる場合は術後の経過を見ながら調整が可能です。
6. ドライアイの悪化
まぶたの開きが大きくなった結果、眼球が乾燥しやすくなり、ドライアイ症状が進行することがあります。点眼薬などで対応します。
【挙筋腱膜前転術後 時間が経ってから起こる可能性のある症状】
1. 傷あと
個人差はありますが、まぶたの皮膚が薄いため、手術痕が目立ちやすい方もいます。時間の経過とともに目立たなくなることが多いですが、稀に色素沈着や肥厚性瘢痕になることもあります。
2. 眉毛の下垂
手術後、額の筋肉を使わなくなることで、眉が下がって見えるようになることがあります。
3. 浮腫(むくみ)が続く
術後しばらくしてもまぶたのむくみが完全に取れないことがあります。大半は時間とともに軽快します。
4. 乱視や視力の変化
術後、一時的に視界がぼやける、乱視が悪化したように感じることがあります。多くは一過性ですが、気になる場合は眼科医と連携して対応します。
5. 術後の仕上がりに対するイメージの差
患者様が想像していた**「理想のまぶた」と実際の仕上がりに差**を感じることがあります。術前のカウンセリングを丁寧に行い、イメージを共有することで、このリスクを軽減しています。
【眉毛下皮膚切除術後 すぐに起こる可能性のある症状】
1. 切開部のの腫れや内出血・血腫
手術後に上まぶたが腫れる、内出血によるあざが出る、血腫がたまるなどの症状が見られる場合があります。通常は数日から1週間程度で軽快しますが、まれに処置が必要なこともあります。
2. 毛包の炎症や縫合糸膿瘍による紅斑
縫合糸に対する異物反応によります。抗生剤の内服の改善します。
3. 不自然な皺
内側にできやすいです。しかし、時間とともに消失します。
【眉毛下皮膚切除術後 時間が経ってから起こる可能性のある症状】
1. 傷あと
眉毛下縁と傷あとが一致しなしことがありますが、整容的には問題にはなりません。また、眉毛が薄い男性において傷あとが目立つことがありますが、時間が経つと気にならなくなります。
2. 眉毛の下垂
手術後、額の筋肉を使わなくなることで、眉が下がって見えるようになることがあります。
血液をサラサラにする薬を服用されている方へ
~眼瞼下垂手術を安全に受けていただくために~
加齢性眼瞼下垂の手術を受けられる患者様の中には、脳梗塞や心筋梗塞、心房細動などのご病歴をお持ちで、**ワーファリンやアスピリンなどの「血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)」**を服用されている方が多くいらっしゃいます。
これらのお薬は、血栓を予防するためにとても重要ですが、手術時には出血しやすくなるため、休薬が必要になる場合があります。通常は、手術の3~4日前から休薬し、術後2日目以降に再開するのが一般的です。
ただし、病状によっては休薬が命に関わるリスクとなるため、主治医と相談の上で慎重に判断いたします。そのような場合でも、当院では炭酸ガスレーザーメスや高周波メスを併用することで、出血を最小限に抑えながら安全に手術を行います。
手術後は、約1時間院内で安静に過ごしていただき、出血がないことを確認した上でご帰宅いただきます。また、万が一に備え、担当医の緊急連絡先をお渡しし、術後も安心してお過ごしいただける体制を整えています。
抗血栓薬を服用されている方は、必ず手術前にお申し出ください。お薬の種類やご病状に合わせて、最適な方法で手術を安全に進めてまいります。
眼瞼下垂手術で保険が適用されないケースとは?
眼瞼下垂の手術は、視野が狭くなる・目が開きにくいなど、日常生活に支障をきたす機能的な症状がある場合には、健康保険が適用されます。
しかし、見た目の改善が主な目的となる場合は、自由診療(自費診療)となります。以下に、保険適用外となる代表的なケースをご紹介します。
美容目的による眼瞼下垂手術
下記のような整容的な理由での手術は保険の対象外です。
・目をパッチリと大きく見せたい
・眠たそうな印象の目元をすっきりさせたい
・老けて見えるまぶたを若々しくしたい
・二重の幅を広げたい・二重まぶたにしたい
・左右の目の大きさを整えたい
このような場合は、機能的な視野障害や医学的適応が認められないため、保険診療の対象とはなりません。
左右差の調整のみを目的とした手術
例えば、片側だけ眼瞼下垂の手術を受けた後に、反対側のまぶたの高さを合わせるために手術を希望されるケースです。
その反対側に明らかな眼瞼下垂の診断がつかない限り、見た目のバランスを整える目的の手術は保険適用外となります。
ご不安な方へ
「自分のケースは保険が使えるのかどうか分からない」という方は、まずは診察を受けてみてください。
当院では、機能的な症状の有無を丁寧に確認したうえで、保険診療と自費診療のどちらに該当するかを正確にご案内いたします。
眼瞼下垂 の費用一覧
費用一覧
費用 | ||
---|---|---|
健康保険適応 | 両側(3割負担) | 55,000円 程(両側) |
血液検査料 | 3,000円 程 |
上記の他に 初診料・再診料・処方せん料・麻酔料等が必要です。
よくある質問
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- 眼瞼下垂 の原因はなんですか?
- 眼瞼下垂の原因には、大きく分けて「先天性」と「後天性」の2つがあります。先天性眼瞼下垂は、生まれつきまぶたを引き上げる筋肉(眼瞼挙筋)の発育に異常があることで起こり、主に小児に見られます。
一方、後天性眼瞼下垂は加齢による筋力の低下や腱膜のゆるみが主な原因で、成人以降に発症するケースがほとんどです。
さらに、ハードコンタクトレンズの長期使用や、花粉症による頻繁な目のこすり、白内障・緑内障手術後にも発症リスクが高まることが近年の研究で明らかになっています。
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- 診察当日に手術が受けられますか?
- 当院では、眼瞼下垂の手術を診察当日に行うことは原則として行っておりません。理由としては、以下の点が挙げられます。
①手術前に眼科での精密検査が必要であること、
②感染症を含む血液検査の結果が出るまでに4~5日かかること、
③手術時間が両目で約1時間半と長時間にわたるため当日対応が難しいこと、
④患者様が手術内容について十分にご理解・ご納得いただくための時間を確保していること、などです。
ただし、すでに眼科診察を受けている場合は、診察当日に手術日の予約が可能です。また、その日に必要な血液検査も行いますので、次回の来院時には手術を受けていただけます。
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- どのような治療法がありますか?
- 眼瞼下垂の治療法には、症状の程度によって異なります。
軽度で日常生活に支障がない場合は、必ずしも治療の必要はありません。しかし、中等度から重度で視界が狭くなり日常生活に支障をきたす場合は、手術による治療が有効です。
治療では、伸びた眼瞼挙筋(がんけんきょきん)を短縮(眼瞼挙筋前転術)し、まぶたを正常な位置に引き上げる力を回復させます。
また、眼瞼皮膚弛緩症に対しては、「眉毛下j皮膚切除術」を行い垂れ下がった皮膚を取り除き視野を広くします。
手術は日帰りの外来手術として行えるため、入院の必要はありません。
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- 高齢者でも手術は受けられますか?
- 高齢者の方でも、健康状態に問題がなければ加齢による眼瞼下垂の手術は可能です。手術に年齢制限はなく、実際に当院では50代〜70代の方を中心に、90代の患者様が手術を受けられたケースもあります。眼瞼下垂による視野の狭さや疲労感が気になる方は、年齢に関わらずお気軽にご相談ください。安全性と回復に配慮した治療をご提供しています。
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- 手術時間はどれぐらいでしょうか?
- 眼瞼下垂の手術時間は、片側で約30分程度です。手術後は腫れや内出血を抑えるために、患部を約15分間しっかりと冷却します。両側の手術でも約1時間ほどで終了し、日帰りでお受けいただけます。安全かつスピーディーな施術を心がけておりますので、忙しい方やご高齢の方にも安心してご相談いただけます。
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- 眼瞼下垂の手術中に痛みはありますか?
- 手術中に強い痛みを感じることはほとんどありません。局所麻酔が効いているため、安心して手術を受けていただけます。
眼瞼下垂の手術は局所麻酔で行われます。
最初に行う麻酔の注射の際に、わずかに「チクッ」とした痛みを感じることがありますが、それ以降は麻酔がしっかり効いているため、手術中に強い痛みを感じることは基本的にありません。
手術中には、組織を引っ張られるような「引っぱられている感覚」や軽い圧迫感を感じることがありますが、それは痛みではなく違和感程度で、多くの方が問題なく手術を受けられています。
もし手術中に痛みを感じた場合でも、遠慮なくお知らせください。すぐに麻酔を追加して対応いたしますので、ご安心ください。
また、術後の痛みも軽度で、麻酔が切れた後も痛み止めを服用していただくため、大きな痛みを感じることはほとんどありません。
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- 眼瞼下垂の手術後、痛みはどの程度ありますか?
- 手術後の痛みは比較的軽く、多くの方が処方された痛み止めを使わずに過ごされています。
眼瞼下垂の手術では、手術直後に麻酔が切れても強い痛みを感じることは少なく、処方された痛み止めで軽減されます。
術後には、「チクチクするような軽い痛みや違和感」を感じる方もいますが、この症状は通常4〜5日程度で落ち着きます。
実際には、痛み止めを服用せずに過ごされる方も多いのが現状です。ただし、痛みの感じ方には個人差がありますので、無理をせず、痛みが気になる場合は処方された痛み止めを服用ください。
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- 眼瞼下垂の手術後、シャワーや入浴はいつからできますか?
- シャワーは翌日から可能ですが、入浴(湯船)は術後1週間後の抜糸後からが目安です。
眼瞼下垂の手術当日は、シャワー・入浴・飲酒はいずれもお控えください。
血行が良くなることで、出血や腫れ、内出血が悪化するリスクがあるためです。
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- 眼瞼下垂の手術後、腫れはどれくらい続きますか?
- 眼瞼下垂の手術直後から、まぶたは徐々に腫れていきます。腫れのピークは手術翌日頃で、この時期には一時的に手術前よりも下垂が強く見えることもあります。
その後、腫れは少しずつ引いていき、術後1週間ほどで大部分が落ち着きます。ただし、最終的に自然な見た目になるまでには、通常1か月程度の経過が必要です。
また、腫れが気になる期間はサングラスや眼鏡の使用もおすすめです。
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- 内出血(皮下出血)が出た場合はどうなりますか?
- 術後に皮下出血が生じた場合、まぶたや目の周囲に青〜紫色のあざのような変色が現れることがありますが、これは一時的なものです。
2〜3週間ほどで徐々に黄色っぽく変色し、最終的には自然に吸収されて消えていきます。
腫れや内出血の程度には個人差がありますが、術後の経過に関しては診察時に適宜確認しながら対応いたしますので、ご安心ください。
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- 眼瞼下垂の手術後、抜糸はいつ行いますか?また痛みはありますか?
- 眼瞼下垂の手術では、まぶたの切開部を細い糸で縫合しますが、抜糸のタイミングは通常、術後7日目前後となります。
まぶたは皮膚が非常に薄く、知覚も敏感なため、抜糸の際には「チクチクするような軽い痛み」や違和感を感じることがあります。
ただし、処置は数分で終了し、麻酔の必要もない程度の刺激ですので、ほとんどの方が問題なく受けられます。
抜糸後は、腫れや赤みが少しずつ引いていき、メイクや洗顔も再開しやすくなります。
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- 手術の傷はどのくらいすると目立たなくなりますか?
- 手術の傷は、5か月程は赤く、その後白い傷跡になります。
傷跡は消えることはありませんが、瞼の皺に沿って切開を加えるためほとんど目立ちません。
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- 眼瞼下垂 の治療は健康保険の適応になりますか?
- 眼瞼下垂の手術は、一定の条件を満たす場合に健康保険が適用されます。
たとえば、「まぶたが下がって視野が狭くなる」「目が疲れやすい」「運転や読書に支障がある」といった機能的な障害が認められる場合、日常生活に支障をきたす病的な状態と判断され、保険適用での治療が可能です。
一方、「まぶたを大きく見せたい」「左右差を整えたい」といった美容目的の手術は自由診療(保険適用外)となります。
当院では、眼瞼下垂 専門医が丁寧に診察し、保険が適用されるかどうかをしっかりとご説明いたします。
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- 眼瞼下垂の手術に入院は必要ですか?
- 局所麻酔で行うため、眼瞼下垂の手術は入院の必要がなく、日帰りで受けていただけます。
また、手術後は担当医の携帯番号を直接お渡ししておりますので、万が一のトラブルや不安な点があっても、いつでもご連絡いただける体制を整えています。
一部の入院設備を備えた医療機関では、術後の経過観察を目的に入院をすすめられるケースもありますが、入院となると入院費用が追加され、総額が高額になることがあります。
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- 手術の日程がその場で決められない場合はどうしたらいいですか?
- 手術の日程を当日に決められない場合は、無理にご予約いただく必要はありません。そのままお帰りいただいて問題ありません。ただし、診察当日に血液検査を受けておくことで、後日お電話にてスムーズにご希望の手術日を予約することが可能です。ご自身のスケジュールに合わせて、安心してご検討いただけます。
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- 血液サラサラの薬を内服しています。手術のために休薬が必要ですか?
- 加齢性眼瞼下垂の治療を受ける患者さんの中には、脳梗塞や心筋梗塞の既往がある方も多く、これらの患者さんはワーファリンやアスピリンなどの血液をサラサラにする薬を服用していることがよくあります。このような薬を服用していると、出血が止まりにくくなるため、手術前に主治医と相談し、一定期間薬の休薬が必要となる場合があります。
しかし、薬を中止することが命に関わる場合もありますので、病状に応じて慎重に判断されます。手術では「炭酸ガスレーザーメス」と「高周波メス」を併用し、出血を確実に止めることができるため、患者さんの安全を確保しながら施術を行います。
手術後は、1時間ほど安静にしていただき、出血がないことを確認した上で帰宅していただきます。また、万が一のトラブルに備えて、担当医の携帯電話番号をお伝えし、何か問題があればすぐに対応できる体制を整えています。
「血液をサラサラにする薬」を服用している方は、手術前に必ずお伝えください。薬の影響を考慮し、適切な対応を行いますので、事前にしっかりと相談していただくことが重要です。
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- 他院で眼瞼下垂手術を受けましたが、左右差が気になります。再手術は可能ですか?
- はい、再手術は可能です。ただし、まずは最初に手術を受けた医療機関にご相談されることをおすすめします。その医師がどのような術式で手術を行い、どのような経過だったかを一番よく把握しているため、適切な判断ができる場合があります。
しかし、何らかの理由でその医療機関での再手術が難しい場合には、当院で詳しく診察を行い、左右差の原因を見極めたうえで、修正手術(再手術)をご提案することも可能です。
手術直後〜1〜2か月の間は、左右のまぶたに差が出やすい時期です。
これは「Hering(ヘーリング)の法則」という、脳が両目のまぶたをバランスよく動かそうとする神経機構によって、一時的にまぶたの動きにズレが生じるためです。
そのため、再手術のタイミングは術後3〜4か月以降が望ましいケースもあります。
当院では、まぶたの左右差の原因を詳細に分析し、自然な仕上がりを目指して修正手術を行っています。
他院での眼瞼下垂手術後に違和感や左右差を感じている方は、お気軽にご相談ください。
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- 眼瞼下垂は必ず両目に起こるのですか?
- はい、眼瞼下垂は、片目だけに起こる場合もあれば、両目に現れることもあります。
両目に眼瞼下垂の症状が見られる場合でも、左右で下垂の程度に差があることが多く、片方だけが重く見えるケースも少なくありません。
この理由は、左右のまぶたは独立して動いており、それぞれの眼瞼挙筋(まぶたを持ち上げる筋肉)の状態が異なるためです。
そのため、片目だけに下垂が起きたり、両目に症状があっても左右差が生じることがあります。
治療は一人ひとりに合わせた個別対応が重要です
眼瞼下垂の手術では、左右のまぶたの状態を詳細に評価し、それぞれに合わせた調整が必要となります。
当院では、見た目のバランスとまぶたの機能性の両面を重視し、個別に最適な治療計画を立てています。
左右差や片側のみの症状にお悩みの方も、お気軽にご相談ください。
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- 長年ハードコンタクトレンズを使用していますが、眼瞼下垂の原因になりますか?
- はい、ハードコンタクトレンズの長期使用は、眼瞼下垂の原因となることがあります。
ハードコンタクトレンズを長年装用することで、その刺激により、まぶたにある「瞼板」と、それに付着する「眼瞼挙筋腱膜(けんまく)」がゆるんだり、外れたりすることで、眼瞼下垂が生じることがあります。
特に、ハードコンタクトレンズを外す際に、目尻を引っ張ってまぶたを閉じるような方法を長年続けていると、まぶたへの負担が大きくなり、眼瞼下垂が起こりやすくなると考えられています。
一方、ソフトコンタクトレンズは直接的な原因にはなりにくいとされていますが、コンタクトによるトラブルで目の炎症を繰り返すことにより、結果的に眼瞼下垂の症状が出る場合もあります。
また、パソコン作業を長時間続けることによる眼精疲労や、結膜の炎症が眼瞼下垂の一因になる可能性があるという報告もありますが、これは必ずしも誰にでも起こるものではありません。
その他にも、アトピー性皮膚炎や逆さまつげ、花粉症、アイメイクを落とす際にまぶたを頻繁に強くこする習慣がある場合なども、まぶたに慢性的な刺激が加わり、眼瞼下垂の原因になることがあります。
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- 緑内障や白内障の手術を受けた後に眼瞼下垂が起きるそうですが、本当でしょうか?
- 眼瞼下垂症の原因の1つに内眼術(緑内障や白内障の手術)があります。
緑内障や白内障の手術の後に眼瞼下垂が発生する理由はまだ分かってはいませんが、考えられることは
1)手術中に上下の瞼を大きく開けるために「開瞼器」を使用されますが、これにより眼瞼挙筋腱膜が上の方に引っ張っれるためにゆるくなるため
2)手術後に炎症が大きく起こり、これがまぶたの動きを悪くするため
3)緑内障や白内障の手術後に偶然に眼瞼下垂が起こるため
等です。ただ、内眼手術後眼瞼下垂はたとえ起きたとしても、数カ月で自然治癒することもありますので、急いで手術を受ける必要はありません。
緑内障や白内障の手術後に瞼が下がり物が見えにくくなってきたら、ご相談ください。
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- 頭痛や肩こりがひどいのですが、眼瞼下垂が原因の可能性はありますか?
- はい、眼瞼下垂が原因で頭痛や肩こりが起こることがあります。
まぶたの開きが悪い状態が続くと、視界を確保しようとして額にシワを寄せ、眉を無意識に上げる動作を繰り返すようになります。
さらに、頭を後ろに傾けてあごを上げる姿勢をとることで、視野を広げようとする方も少なくありません。
このような姿勢が習慣になると、額・頭・首・肩まわりの筋肉に常に負担がかかり、慢性的な頭痛や肩こりの原因になることがあります。
実際に、「原因不明の頭痛や肩こり」で受診された方が、診察の結果、眼瞼下垂と診断されるケースもあります。
ただし、すべての頭痛や肩こりが眼瞼下垂に関連しているわけではありません。まぶたがしっかり開いており、眼瞼下垂の所見がまったく見られないケースもあります。
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- 眼瞼下垂の手術後、車の運転はいつから可能ですか?
- 眼瞼下垂手術の直後は、まぶたの腫れや違和感が徐々に強くなるため、当日の車の運転は控えていただいています。
運転できても、視界の変化や痛み・違和感によって運転に集中できず、思わぬ事故のリスクがあるためです。
術後2〜3日ほど経過し、視界が安定してきてからの再開をおすすめします。ご自身の体調や見え方を確認しながら、慎重に判断してください。
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- 眼瞼下垂の手術後、お酒(飲酒)はいつから飲めますか?
- 飲酒は術後3〜4日以降からが目安です。
眼瞼下垂の手術後は、まぶたに腫れや内出血が起こりやすい状態になっています。術後すぐの飲酒は血流を促進し、腫れや内出血を悪化させるリスクがあるため、控えていただく必要があります。
飲酒の再開は、手術から3〜4日ほど経過し、腫れが落ち着いてからを目安としてください。回復状況には個人差がありますので、ご不安な場合は医師にご相談のうえ判断してください。
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- 眼瞼下垂の手術後、翌日から仕事に行っても大丈夫ですか?
- デスクワークなどの軽い仕事であれば、手術の翌日から出勤可能です。
眼瞼下垂の手術では、術後にはまぶたの腫れや内出血が生じることがあります。
しかし、体への負担が少ない事務作業やデスクワークなどの軽作業であれば、翌日からの仕事復帰も可能です。
ただし、以下に該当する方は数日お休みを取ることをおすすめします。
人前に出る接客業や営業職の方
目元の見た目が気になる方
腫れや内出血の程度が強く出やすい体質の方
術後の経過には個人差がありますので、ご自身の体調や仕事内容を考慮し、無理のないタイミングで復帰するようにしましょう。
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- 眼瞼下垂の手術後に注意すべきことはありますか?
- 術後は眼帯やガーゼを使わず、普段どおりに目を使うことが大切です。
眼瞼下垂の手術後、「眼帯をしたほうが良いのでは?」とご質問をいただくことがあります。
しかし、眼帯を長時間使用すると、まぶたの動きが制限されて血流が悪くなり、かえって腫れや内出血が引きにくくなることがあります。そのため、ご自宅では眼帯やガーゼは使用せず、できるだけ普段どおりに目を開閉して使っていただく方が、腫れが早く引きやすくなります。
ただし、外出時や仕事で気になる場合には、清潔な眼帯を短時間だけ使用するのは問題ありません。
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- 眼瞼下垂の手術後、いつからメイク(化粧)をしても大丈夫ですか?
- 手術翌日からファンデーションや眉メイクなど、切開部を避けた部分のメイクは可能です。
ただし、アイシャドウやアイラインなど、傷口に直接触れるようなアイメイクは控えてください。
個人差がありますので、メイク再開のタイミングについては、抜糸後の診察時に医師の指示を確認すると安心です.。
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- 眼瞼下垂の手術後に、以前の眼鏡が合わなくなるのはなぜですか?
- 手術後に視力や乱視などの変化が生じ、眼鏡が合わなくなるケースがあります。
眼瞼下垂の手術後に「眼鏡が合わなくなった」と感じる方がいらっしゃいます。原因は明確ではありませんが、以下のような理由が考えられます。
・まぶたの圧迫が取れることで、眼球の形状が変わる
・長年のコンタクト使用により角膜の形が手術後に変化する
・視界が広がったことで、目を細める癖がなくなり焦点の合い方が変わる
・手術により正面視の習慣に戻り、眼鏡の度数とズレが生じる
・視力低下に気づいていなかったが、目が開くことで見えづらさを自覚する
これらの変化により、手術前と同じ眼鏡が合わなくなることがあります。術後に見え方に違和感がある場合は、眼科で視力検査を受け、眼鏡の度数を調整することをおすすめします
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- 眼瞼下垂術後に下垂が再発することはありますか?
- 眼瞼下垂は加齢と共に徐々に出てきます。手術をしていったん改善すると、その時点から徐々に眼瞼下垂は進行するものです。しかしその進行は急速ではなく、一般的に5-10年単位でのゆっくりとした進行ですので、一般的に再手術を行うとしても数十年後でしょう。
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- 眼瞼下垂手術のあと、左右差が出ることはありますか?
- はい、眼瞼下垂手術後にまぶたの左右差が生じる可能性はあります。ただし、当院では極力差が出ないように細心の注意を払っています。
眼瞼下垂手術は、上まぶたを引き上げる眼瞼挙筋という細かな筋肉の調整を行う非常に繊細な手術です。
そのため、術後にごくわずかな左右差が出ることは珍しくありません。まぶたの開き具合は、もともとの筋力の違いや腫れの出方など、さまざまな要因によって左右されることがあります。
当院では、手術中にまぶたの開き方を丁寧に確認しながら、できる限り左右差が出ないよう慎重に調整を行っています。
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- 眼瞼下垂治療が健康保険の適応とならない場合は どのような場合ですか?
- 1)眼瞼下垂の診断基準を満たさない場合
2)単純に目を大きくしたい場合(目力を強くしたい)
3)二重ラインをキレイにしたい
4)二重に左右差を合わせたい
などです。