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気になるお悩みや最新治療について、ぜひ参考になさってください。
汗孔腫(かんこうしゅ)の診断と治療について
「足の裏や体に、赤くて硬いしこりができた」 「イボだと思っていたけれど、だんだん大きくなってきた」 それは、「汗孔腫(かんこうしゅ)」という腫瘍かもしれません。
1. 汗孔腫とは?
汗孔腫は、汗の管(かんかん)から発生する良性の皮膚腫瘍(できもの)です。
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年齢: 40代〜60代によく見られます。
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場所: 足の裏や手のひらに多いとされていますが、顔、体、手足など全身に発生します。
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見た目: 赤色や茶色の、盛り上がった「しこり」であることが多いです。

全体的には赤茶色い平らなアザのようですが、その一部が、表面がツルツルした状態でポコッと盛り上がっています
2. なぜ「専門医による診断」が大切なのか?
汗孔腫は、実は皮膚科医の間でも「見た目だけで診断するのが非常に難しい病気」として知られています。
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他の病気とそっくり: 普通のイボ(尋常性疣贅)や、老人性のイボ、さらには皮膚がん(ボーエン病や基底細胞癌)と区別がつかないケースが珍しくありません。
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診断の難しさ: 研究データによると、見た目(肉眼)だけで正しく診断できる確率は20%前後という報告もあるほどです。
当院では、経験豊富な専門医が「非典型的な見た目」の可能性を常に念頭に置き、慎重に診察を行います。
3. 当院の検査・診断アプローチ
正確な診断のために、当院では以下のステップを大切にしています。
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ダーモスコピー検査: 皮膚を傷つけず、特殊な拡大鏡で皮膚の深部を観察します。汗孔腫に特有の「血管のパターン」や「網目状の構造」を確認することで、診断の精度を飛躍的に高めます。
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生体組織診断(生検): 見た目やダーモスコピーでも判断が難しい場合は、組織の一部を詳しく調べることで、悪性腫瘍ではないことを確実に確認します。
4. 治療について
汗孔腫は良性ですが、放置すると稀に「汗孔がん」が発生する原因になることがあります。そのため、基本的には手術による切除をお勧めしています。
当院の治療のポイント:
再発を防ぐため、適切な範囲をしっかり切除します。
手術は日帰りで行っております(※貴院の状況に合わせて調整してください)。
傷跡が目立たないよう、形成外科的な手法を用いて丁寧に縫合します。
5. 日帰り手術の流れ
当院では、患者さんの負担を最小限に抑えるため、健康保険を適用した「日帰り手術」を行っています。
- 初診・診察:まずは視診やダーモスコピーで状態を確認します。手術が必要と判断された場合、日程の予約を行います。
- 手術当日:局所麻酔を行い、痛みがない状態で腫瘍を慎重に切除します。手術時間は部位によりますが、通常15〜30分程度です。
- ご帰宅:当日にそのままお帰りいただけます。激しい運動を除けば、当日から日常生活が可能です。
- 抜糸・結果報告:約1〜2週間後に抜糸を行い、同時に採取した組織の最終的な病理結果(良性・悪性の確定診断)を詳しくお伝えします。
6. 費用の目安(保険適用)
汗孔腫の切除は、「皮膚腫瘍摘出術」として健康保険が適用されます。
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※腫瘍の大きさや部位によって金額が変動します。
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※詳しい費用については、診察時に概算をお伝えいたします。
よくあるご質問 (Q&A)
Q. 手術は痛いですか?
A. 局所麻酔の際にチクッとした痛みがありますが、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。痛みに弱い方は、極細の針を使用するなど配慮いたしますのでご安心ください。
Q. 傷跡は残りますか?
A. 切除した部分は丁寧に縫合します。数ヶ月から1年ほどかけて、徐々に白い細い線へと変化し、目立たなくなっていきます。
患者様へ
「たかがイボ」と思って放置していたものが、実は「汗孔腫(かんこうしゅ)」などの専門的な治療が必要な病気であったり、稀に別の重大な疾患が隠れていたりすることもあります。特に、急に大きくなってきた、色が変化した、あるいは「なかなか治らない」と感じるしこりには注意が必要です。
汗孔腫は、正しく診断し適切に切除すれば、決して怖い病気ではありません。しかし、皮膚科専門医であっても見た目だけで判断するのが難しいという側面があります。
「ただのしこりかな?」と一人で悩まずに、まずは皮膚の専門家である当院にご相談ください。ダーモスコピーなどの詳細な検査に基づいた正確な診断と、丁寧な治療で、あなたの不安を解消いたします。少しでも気になる症状があれば、いつでもお気軽にご来院ください。
ネットでどれだけ調べても、最後に大切なのは「自分のしこりの正体」正しく知ることです。当院ではダーモスコピーを使い、その場ですぐに詳しく診察いたします。無理に手術を勧めることはありません。ずっと気になっていた不安を安心に変えるために。まずは一度、お気軽にご相談ください。





