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陥没乳頭の手術をすると授乳できなくなる?再発の可能性についても解説
「陥没乳頭の手術を受けると、将来赤ちゃんに母乳をあげられなくなるのでは?」 「せっかく手術をしても、すぐに元に戻ってしまうのでは?」
こうした不安は、手術を検討する上で避けては通れないものです。
今回は、授乳機能の温存と再発のリスクについて、形成外科専門医の視点から詳しく解説します。
1. 手術後の授乳は可能か?「乳管温存」へのこだわり
陥没乳頭の手術には、大きく分けて「乳管を温存する方法」と「乳管を切断する方法」があります。
美容目的の自由診療などでは、形を出すことを最優先して乳管を切断する術式が選ばれることもありますが、一度切断した乳管を元に戻すことはできず、将来の授乳は困難になります。
当院の保険診療では、将来の授乳機能を守ることを第一に考えています。
母乳の通り道である「乳管」を傷つけないよう、拡大鏡(ルーペ)などを用いて慎重に組織を剥離し、乳頭を引き出す「乳管温存法」を採用しています。
専門医が繊細な技術で処置を行うことで、本来の機能を損なわずに改善を目指すことが可能です。
2. なぜ「再発」が起こるのか?
残念ながら、陥没乳頭の手術において再発のリスクはゼロではありません。再発が起こる主な原因には、以下のようなものがあります。
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組織の引き込みが強い:乳頭を下へ引っ張る力が非常に強い場合、傷が治る過程で再び内側へ引き込まれてしまうことがあります。
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乳管を温存することによる制約:授乳機能を守るために乳管を無理に伸ばさない術式をとるため、完全に切断する手法に比べると、重症度によっては戻りやすい傾向があります。
3. 当院での再発防止への取り組み
再発リスクを最小限に抑えつつ、機能を守るために、当院では以下の点に注力しています。
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重症度に合わせた術式の工夫:Grade 3や4などの重症例に対しても、乳頭をしっかりと支える土台を作るような処置を施し、安定性を高めます。
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術後の丁寧な固定と管理:手術直後の状態を維持するため、プロテクターを作成して再発予防を行い、安定するまで経過をしっかり見守ります。
もし再発してしまった場合でも、原因を分析し、修正治療(再手術)の相談に乗ることも可能です。
4. 専門医に相談する大切さ
陥没乳頭の治療は、「ただ乳頭を引き出すだけ」の単純なものではありません。
「将来、問題なく授乳ができるように機能を残したい」という希望と、「二度と戻らないようにしっかり固定したい」という願い。
この2つを両立させるのは、実は非常に高度なバランス感覚が求められます。
乳頭には、細い管(乳管)や血管、神経が複雑に集まっています。これらを傷つけずに、引き込む力だけを解除するには、形成外科専門医としての繊細な技術が不可欠です。
当院では、患者様が将来どのような生活(授乳の希望など)を望まれているかを第一に考え、現在の状態に合わせた無理のない、最適な治療計画を提案いたします。
将来の不安を解消するために
陥没乳頭の手術は、単に形を整えるだけでなく、将来の授乳への備えでもあります。
機能を守ることを大前提とした治療があることを、まずは知っていただければと思います。
お一人で悩まずに、まずは現在の状態を確認しに来てください。
陥没乳頭の治療を検討中の方へ
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