ブログBlog
気になるお悩みや最新治療について、ぜひ参考になさってください。
日焼けしていても大丈夫?―季節別の安全な通い方
夏が近づくと、男性の髭脱毛で必ず話題になるのが日焼け。
日常生活レベルの軽い日焼けなら基本的に継続可能です。一方で、日焼けサロンの強い日焼けや海・山での急激な日焼けは、最低1か月は間隔を空けるのが安全です。
本記事では、形成外科医の立場から、日焼けと髭レーザー脱毛の付き合い方を「リスク→対処→季節別スケジュール」の順で整理します。“夏でも安全に続けるための現実的な方法を、具体的にお伝えします。
日焼け時のリスクと対処―何が危険で、どう避けるか
レーザーはメラニン(黒い色素)に反応します。肌が日焼けしていると、レーザーのエネルギーが毛だけでなく皮膚にも吸収され、
-
赤み・ヒリヒリが強く出る
-
やけどのリスクが高まる
-
炎症後色素沈着(色が残る)の恐れがある
といった問題が起きやすくなります。
対処の基本
-
出力を下げる/照射間隔を少し延ばす
肌への負担を一時的に下げます。減りが遅くなる代わりに、安全性を最優先。 -
冷却を強める
照射直前のクーリングと、照射後のアイシングを長めに。 -
炎症予防の外用
肌が敏感な方は、医師の指示で炎症予防の外用薬を併用。 -
急激な日焼けは1か月空ける
日焼けサロンや強いリゾート焼けの後は、最低1か月。皮膚の落ち着くのを待ってからが安全。
目安:日常生活での軽い色づき=継続OK。サンオイル+海・プール、日焼けサロン=1か月休止。
どうしても夏に続けたい場合の“現実的なプラン”
① 波長の選択肢(YAGレーザーが有用な場面)
皮膚表面でのメラニン吸収を避けたいとき、ロングパルスYAG(1064nm)は有力です。深達性が高く、表皮メラニンの影響を受けにくいため、日焼け肌や色素沈着が心配な方に相対的に安全。
※ただし痛みが強い場合は出力と冷却を工夫する。
② 出力と密度の“微調整”
-
ラインの重ね方を浅めに
-
密度を下げて“薄く広く”当てる
-
頑固なエリア(口角・あご下)は短時間×複数回で分割攻略
結果を急がず、安全>スピードの順で積み上げます。
③ 間隔のコントロール
通常は4〜6週のところ、夏場は6〜8週に延ばすと安全域が広がります。毛周期を外さない範囲で、肌の回復を優先しましょう。
判断は診察時に説明いたします。
日常レベルの日焼けは“予防”で乗り切る
「日焼けしていない方が良い」――これは髭脱毛の基本です。
ただ、通勤やランニング、ドライブなど日常の紫外線をゼロにはできません。予防習慣でリスクを最小限にしましょう。
男性におすすめのUV対策(続けやすさ重視)
-
朝の保湿後にSPF30前後を塗る:ベタつかないジェル・ミルクタイプが続けやすい。
-
屋外が長い日はSPF50:耳・鼻・首の前・後側も忘れずに。
-
昼に1回塗り直す:ティッシュオフ→ジェルを薄く。ひげ部分はこすらず置く。
-
キャップ・サングラス:顔上半分の影を作るだけで肌負担が激減。
-
車の運転:窓からの紫外線対策に、左半顔の塗り漏れ注意。
UV対策は「焼けないため」だけでなく、レーザー後の色素沈着を予防し、次回の出力を上げやすくする土台でもあります。
こんなときは いったん待つが正解
-
ヒリヒリ・熱感が強く、皮膚が赤〜褐色に変化
-
皮がむけている・痛い日焼け
-
サンオイルを塗って長時間の直射(海・山・フェス)
こうした急性炎症がある肌は、最低1か月空け、落ち着いてから再開します。焦って再開すると、やけど→色素沈着→回復に時間という遠回りになります。
当院では、必要に応じて外用薬の処方や照射計画の組み直しを行い、安全第一でスケジュールを再設計します。
通院を止めない現実的な工夫
-
夏は守りの照射計画に切り替える
出力をやや控え、回数で稼ぐ発想に一時的にスイッチ。 -
屋外イベントの前後は照射を計画です
旅行・海・マラソンなどの1〜2週前後は照射を避ける。 -
もしもの時はYAGで調整
肌色に左右されにくい選択肢で、完全に止めずに“細く長く継続。 -
都度払いで柔軟に
行ける時に行く。繁忙期や長期出張でも無駄が出ないのが継続のコツ。
よくある質問(Q&A)
Q. うっかり日焼けしてしまいました。次回どうすれば?
A. 状態を診て、1か月空ける/出力を下げる/YAGで調整のいずれかを選びます。写真での事前確認も可能。
Q. 日焼け止めが苦手です。最低限どこに塗れば?
A. 鼻・頬・口周り・あごのレーザー照射部位を最優先に照射します。耳・首前に照射できます。
Q. ランニングが趣味。やめた方がいい?
A. やめる必要はありません。朝夕に時間をずらす+キャップ+SPFの塗り直しで対応。
Q. 夏は全部お休みした方が安全?
A. 必要ありません。施術プランを夏モードに切り替えれば、継続可能です。止めるより細く続ける方が、総合的に近道です。
まとめ―季節対応力が、最短距離を作る
-
日常レベルの軽い日焼け=原則継続OK
-
強い日焼け(サロン・リゾート)=最低1か月休止
-
どうしても続けたいならYAGを含む設計+出力・間隔調整
-
UV対策は次回の出力を上げるための投資
-
当院では、男性医師である院長が全例を直接照射し、季節・肌状態・ライフスタイルに合わせてその日ベストの設定をご提案します。さらに、完全都度払いなので、夏の予定変更や日焼けアクシデントがあっても無駄なく柔軟に継続できます。
夏こそ、やめずに賢く続ける。
その積み重ねが、最短で「剃らない朝」を連れてきます。




