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二重埋没法の左右差はどこまでが普通?
二重埋没法を受けたあと、最も多い相談のひとつが「左右差」です。
「片方だけ腫れが長い」「高さが揃わない気がする」「鏡を見るたびに不安になる」
などの「左右差」です。
まず最初にお伝えしておきたいのは、二重埋没法では、術後に左右差が出るのはとても普通のことだということです。
手術そのものが成功していても、腫れの出方や回復スピードの違いによって、一時的に左右差が強く見えることは珍しくありません。
ここでは、形成外科・美容外科の視点から
「どこまでが普通で、どこからが要相談なのか」 「時間とともにどう変化するのか」
を解説します。
二重埋没法の左右差は多くの人に起きる通常の経過です
埋没法は切らずに行うとはいえ、立派な外科的処置です。
術後は、
・腫れ
・内出血
・まぶたのむくみ
・皮膚の張り
・目の開きの変化
などで、瞼に左右差が起きます。
そのため、術後まもなくは「ほぼ全員に何らかの左右差がある」と言ってもいいほどです。
「自分だけおかしいのでは?」と思う必要はありません。
左右差が出る医学的な理由
左右差が出るのには、いくつかの明確な理由があります。
① まぶたの厚み・脂肪量の差
人のまぶたは左右で微妙に厚さが違います。
とくに脂肪が多い方は、腫れが強く出やすく、むくみも取れにくいため、高さに差が見えます。
② 目の開き方(挙筋の力)の差
「利き目」があるように、左右でまぶたの開き方が違う方は多いです。
片方だけが大きく見えたり、くっきりしたりするのは
手術ではなく、もともとの瞼を上げる筋肉(眼瞼挙筋)の差によるもの
があります。
③ 腫れ・内出血の片寄り
同じ医師が同じ方法で行っても、腫れが強く出る側、内出血が出る側が生じます。
これは体質による部分が大きく、手術の上手い・下手とは関係ありません。
④ もともとの骨格・眉の高さの差
眉の位置、骨格、眼窩の形。
左右完全に同じ人はほぼいません。
もともとのわずかな差が、二重手術後に強調されて見えることがあります。
⑤ 二重幅を「ギリギリ高め」にした場合
「なるべく平行型にしたい」「幅広がいい」という希望で上限ギリギリまで幅を広げると、
腫れの影響を受けやすく、左右差が一時的に目立つことがあります。
術後1日〜3か月の左右差の変化
術直後〜1週間:左右差はほぼ必ずあります
術直後は腫れ方が左右で異なるため、
・片方だけ眠そうに見える
・片方だけ二重が深い
・片方だけ幅が広く見える
などがおきますが、これは 正常範囲 です。
1〜2週間:差が気になるが、他人にはほぼ分からない
本人は鏡で気になりますが、他人から見るとほぼ自然に見えている時期です。
もとの眼瞼挙筋の力の差によるものです。
2〜4週間:ラインが安定し、ゆっくり揃ってくる
腫れが引いてくると、まぶたの厚さが左右近くなり、違和感が減ります。
ちょうどこの時期から左右差があるように見えた二重が、ほぼ揃ってくるケースが多いです。
1〜3か月:最終的なラインが決まり、判断できる時期
二重埋没法は、本当の完成は1〜3か月です。
・この時点で大きな左右差が残っている
・二重の食い込みが明確に違う
・片方だけラインが不安定
このような場合は、医師に相談しましょう。
どこからが異常?医師が判断する4つのポイント
次のような場合は、早めに医師に相談しましょう。
① 術後1〜2か月の時点で、明らかな高さの差がある
腫れがほぼ引いた後も差が強い場合
② 片側だけラインが崩れる・浅くなる
糸の緩みや、もともとのまぶたとの相性が原因
③ 片方だけ眼の開きが変わったまま戻らない
挙筋にダメージを与えた場合があります
④ しこり・糸の突出
これは手術方法により起こります。
左右差が強く出やすい人の特徴
・まぶたが厚い/脂肪が多い
・軽度の眼瞼下垂がある
・もともと左右差が強い
・幅を高めに設定した
・むくみ体質
こうした特徴を持つ方は、一時的な左右差が大きく出ても問題ありません。
修正が必要になるケースとベストな時期
修正の判断は、基本的に 3か月以降 に行います。
腫れが残っているうちに修正をすると、かえって不自然になりやすいためです。
・幅の再調整
・糸の締め直し
・抜糸してやり直す
などをおっこなうことがあります。
左右差が気になって落ち込んでいる学生さんへ
学生さんからの相談で特に多いのが、
「手術が失敗した気がする」「片方がブサイクに見える」という声です。
しかし、術後まもなくは誰でも同じように不安になります。
SNSの画像は腫れが引いた後の完成ばかりで、そこに至るまでの経過はほとんど投稿されません。
焦らず、ゆっくり経過を見てください。
まとめ ― 左右差は普通。時間が整えてくれます
・二重埋没法では術後に左右差が出るのは普通
・腫れ・むくみ・筋力差が主な原因
・1〜3か月の間に自然に揃うケースが多い
・明らかな差は、落ち着いた後に調整可能
・不安なときは、何度相談しても問題ありません
二重まぶたは、ほんの数ミリで印象が大きく変わるため、どうしても気になってしまうものです。
もし不安が強ければ、遠慮せずにご相談ください。
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