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SNSを見るたびに二重が気になる学生さんへ|やらなきゃいけない気持ちの正体
ここ数年、外来で学生さんと話していると、こんな声をよく耳にします。
「みんな二重にしていて、自分だけ何もしていない気がする」
「SNSを見ると、整形していない人の方が少ないように感じる」
実際には、整形していない学生さんもたくさんいます。
しかし、SNSや動画サイトに並ぶのは、
・理想の二重のビフォーアフター
・ダウンタイムが軽かった人の成功例
・数分で変わるような編集の効いた動画
・クリニックの広告
こうした華やかで反応の良い投稿ばかりです。
その結果、毎日見ているうちに、
「二重にするのが普通」
「やらない自分だけ遅れている」
そう感じてしまうのは無理のないことです。
最初に伝えたいのは、
二重手術はやらなきゃいけないものではないということです。
やる・やらないを決めるのは、あなた自身です。
流行や周りの空気に押されて決める必要はありません。
■ SNSがつくり出す「多数派の錯覚」
SNSでは、反応がよく伸びる投稿が優先的に表示されます。
二重整形の成功例は、どうしても再生数が伸びやすく、より多くの人の目に触れます。
一方で、
・腫れが長く続いた
・希望どおりにならなかった
・悩んで迷った
といった投稿は、広まりにくい傾向があります。
さらに、成功例を見た人には同じような動画ばかりが表示されるようになり、
「みんな二重にしているように見える」という錯覚が起きます。
しかし現実の外来を見ると、整形していない学生さんも非常に多く、
あなたが感じているほど多数派ではありません。
■ 手術は「誰のために」するのか
二重埋没法を考えるとき、いちばん大切な問いは、とてもシンプルです。
「これは誰のための手術なのか?」
・友だちに勧められたから
・親に『やったら?』と言われたから
・SNSで見て焦りを感じたから
・みんなやっている気がして不安だから
こうした外からのきっかけが大きいほど、一度立ち止まって考えてほしいと思っています。
手術を受けるのは、あなた自身です。
痛みや不安を感じるのも、
ダウンタイムを過ごすのも、
その後の顔と一緒に生きていくのも、すべて自分自身です。
だからこそ、あなたの本当の気持ちを中心にしていいのです。
■ SNSでは語られない「個人差」の部分
二重埋没法は、まぶたの状態によって結果が変わる手術です。
・まぶたの厚み
・脂肪の量
・骨格
・軽い眼瞼下垂の有無
・蒙古ひだの強さ
・目の横幅
これらの条件によって、
「できること」「難しいこと」は大きく変わります。
しかしSNSでは、この個人差がほとんど語られません。
「誰でも簡単に理想の二重になれる」
というイメージだけが先に立つと、現実とのギャップで後悔してしまうことがあります。
■ カウンセリングで流されてしまう学生さんもいま
私のクリニックには時々、
「別の美容外科で埋没法を受けたけれど後悔している」
という学生さんが相談に来ます。
話を聞いてみると、
・カウンセリングだけのつもりだった
・「今日なら少し安くできます」と言われた
・説明を聞くうちに断りづらくなってしまった
という方が一定数います。
すべてのクリニックがそうだと言うつもりはありません。
真面目に丁寧に説明しているところも、たくさんあります。
ただ、
「説明に押されて流れでサインした」
という学生さんに出会うたび、医師としてとても残念な気持ちになるのも事実です。
本来、手術を決める主導権は、あなた側にあります。
■ 迷っているなら、無理に決めなくていい
もし今、
・本当に自分のためなのか分からない
・周りがやっていて焦っている
・今の気持ちが一時的なのか判断できない
という状態なら、 まだ決めるタイミングではありません。
医師としての本音は、とてもシンプルです。
・やるなら、納得したうえで受けてほしい
・迷っているなら、いったん保留でいい
・カウンセリングに行ったからといって、手術する必要はない
私は外来で、こんなふうに伝えることがあります。
「今のお話を聞く限り、まだ少し迷いがあるように感じます。
今日は一度家でゆっくり考えてみてください。
また疑問が出てきたら、いつでも相談に来て大丈夫ですよ。」
痛い思いをして、お金を払って受ける手術です。
焦って決めて後悔してほしくありません。
■ 最後に──二重の有無で価値は決まりません
二重埋没法をするかどうかは、あなたの人生の選択肢のひとつにすぎません。
・手術をして二重になる
・手術をせず、今のままの自分でいる
どちらも、本来は同じように尊重されるべき選択です。
大事なのは、
「誰かに言われたから」ではなく、
「自分で考えて、自分で決めた」
と言えるかどうかです。
二重の有無で、あなたの価値が決まることは絶対にありません。
そのことだけは、どうか忘れないでいてほしいと思っています。
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