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眼瞼下垂は放置するとどうなる?困りごとが増える前に知っておきたい変化と受診の目安
何科に行けばいいのかで迷う人が多い
眼瞼下垂かもしれないと思ったとき、多くの方が最初に迷うのが「何科に行けばいいのか」です。
眼科は身近で受診しやすい一方、形成外科は「ハードルが高い」「美容の自由診療のイメージがある」と感じる方が少なくありません。さらに地域によっては形成外科そのものが少ないこともあり、結果としてまず眼科を受診し、「様子を見ましょう」と言われて止まってしまうことが起こります。
このブログでは、眼科と形成外科の役割の違いを整理して、受診の流れをわかりやすくまとめます。
眼科と形成外科は、そもそも見ているところが違う
眼科は、目の中の病気を診る科です。角膜・水晶体・網膜・緑内障など、視力や視機能に関わる病気を診断し、治療するのが中心です。「目が痛い」「見えにくい」「充血する」などで受診しやすく、クリニック数も多いので入口としてはとても良い科です。
一方で形成外科は、体の形と機能を整える科です。まぶたで言えば、まぶたの位置、まぶたを上げる仕組み、まぶたが原因で起きる視界の不便さ、見た目の変化の出方などを総合的に判断して治療を考えます。
つまり、眼科は「目の中」を中心に診察し、形成外科は「まぶたそのもの」と「まぶたが生活に与える影響」を中心に診断します。目的が違うので、診察で確認する点も変わってきます。
なぜ眼科では「様子見」が多くなりやすいのか
眼科で「様子を見ましょう」と言われると、患者さんは不安になります。「手術が必要な状態ではないのかな」「自分の感覚が大げさなのかな」と感じてしまうこともあります。
ただ、ここは誤解が起きやすいところです。眼科が大事にしているのは、まず目の病気を見逃さないことです。そこで明らかな異常がなければ、「急ぐ病気ではない」という意味で“様子見”になることがあります。
一方、眼瞼下垂は視力の数字そのものが落ちる病気ではありません。困りごとは「視界の上側がまぶたで隠れる」「目を開けるのに力がいる」「夕方に疲れる」「頭痛や肩こりが増える」といった形で出ます。こうした点は、目の中の検査だけでは説明がつきにくいことがあります。
このため、眼科で異常がないと言われたのに生活のつらさは続く、というすれ違いが起きます。誰かが間違っているわけではなく、見ているポイントが違うことで起きるズレです。
形成外科に抵抗を感じる理由はこの3つ
形成外科に抵抗がある理由は、だいたい次の3つに集まります。
1つ目は「形成外科=美容」というイメージです。実際には形成外科は保険診療も多く扱いますが、一般の方には自由診療の印象が強いことがあります。眼瞼下垂の相談でも「保険がきくのか心配」「無理に自由診療に誘導されないか不安」という声はよく聞きます。
2つ目は「形成外科が少ない」という地域差です。眼科クリニックは多いのに、形成外科を標榜していて眼瞼下垂の診療をしっかり行っている施設が限られる地域もあります。
3つ目は「手術の話になりそうで怖い」という心理です。受診したらその場で手術を決めなければいけない気がする、断りづらい、と感じて受診を先送りにする方がいます。
ただ、受診は手術を決める場ではありません。まずは状態を確認する場です。評価だけで終わっても問題ありません。
「形成外科は積極的に治療する」の意味
「形成外科が積極的に治療する」と聞くと、「すぐ手術をすすめる」と受け取られがちですが、本来の意味は少し違います。
形成外科が行うのは、まぶたの状態を確認して、生活の困りごととつなげて説明し、必要なら治療で改善できるかどうかを見通しとして示すことです。我慢を前提にせず、「改善の選択肢がある」ことをきちんと提示する、という姿勢です。
眼科から形成外科への紹介が少ないのは珍しくない
「眼科で形成外科を紹介してもらえなかった」という場合も、紹介がないからといって眼瞼下垂が否定されるわけではありません。眼科は目の中の病気の評価が中心で、まぶたの手術を日常的に扱うわけではありませんし、地域の医療連携の事情で紹介先が限られていることもあります。
受診の順番の目安(迷ったらここだけ見てOK)
迷ったら、次の目安が参考になります。
目の痛み、急な見えにくさ、視力低下、片目だけ急におかしい、強い充血がある場合は、まず眼科で目の病気の除外が優先です。
一方で、視力の数字はそこまで落ちていないのに、まぶたが重い、視界の上が欠ける、夕方につらい、眉を上げてしまう、頭痛や肩こりが増えた、といった困りごとが中心の場合は、形成外科で評価する価値があります。
すでに眼科で「異常なし」「様子見」と言われたけれど生活のつらさが続いている場合は、形成外科で評価を受けるタイミングとして自然です。
形成外科で確認できること
形成外科では、まぶたの位置や開き方の癖、視界への影響、生活で困っている場面などを確認し、原因の見当をつけます。眼瞼下垂だけでなく、皮膚のたるみが中心の方もいますし、複数の要素が混ざっていることもあります。
受診したからといって手術が決まるわけではありません。まず状況を確認し、必要なら選択肢を知り、納得して進める。その順番で考えれば大丈夫です。
まとめ:眼科で止まってしまった人ほど、形成外科の評価が役に立つことがある
眼科は受診しやすく、目の病気を見逃さないために欠かせない入口です。一方で、眼瞼下垂の困りごとは「目の中の異常」では説明しにくいことがあり、様子見になりやすい場面があります。
形成外科は、まぶたの状態と生活の困りごとを結びつけて評価し、必要なら改善の選択肢を示す役割を持っています。形成外科が少ない地域もありますし、自由診療のイメージで抵抗がある方もいますが、受診は手術を決める場ではありません。まずは確認する場です。




