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気になるお悩みや最新治療について、ぜひ参考になさってください。
「まぶたが重い」「視界が狭い」その症状、実は眼瞼下垂かもしれません
眼瞼下垂という言葉を聞くと、「視界が狭くなる病気」という印象を持つ方が多いかもしれません。もちろん視界の問題が前面に出ることもありますが、実際の診療では、「視界が狭い」よりも「まぶたが重い」「目が開けにくい気がする」と訴えて受診される方が多い印象です。
そしてもう一つよくあるのが、周囲の人はあまり気にしていない、という状況です。
ご家族に聞いても「言われればそうかな…?」程度。
眼科を受診しても「眼そのものは問題ありません」「年齢の影響もありますよ」
と言われ、いったん安心したはずなのに、違和感だけが残る。だからこそ「やっぱり気になる」と、形成外科に相談に来られます。
この記事では、「まぶたが重い」という訴えを、診察でどのように確認し、形成外科でどんな評価を行うのかをわかりやすく解説します。
最初にお伝えしておくと、相談することは手術を決めることではありません。診察の目的は、まず原因と程度を確認し、必要な選択肢を整理することです。
「まぶたが重い」は、とても大切なサインです
「重い」という感覚は、検査で数値が出るタイプの症状ではありません。体調、疲労、ドライアイ、睡眠不足、花粉症などでも変化します。それでも、この訴えが重要なのは、まぶたの機能低下や、まぶた周囲の構造の変化が隠れていることがあるからです。
たとえば次のような方は少なくありません。
・夕方になると目が開きにくく、眠そうに見える
・写真で左右差が気になるようになった
・無意識に眉を上げて目を開けている(額が疲れる)
・アイメイクがしにくい、二重の形が変わった
・目を開けているだけで疲れる感じがする
こうした「日常の困りごと」があるとき、眼瞼下垂そのものだけでなく、皮膚のたるみや眉の下がり、目の乾燥などが関係していることもあります。
似た症状でも原因が違えば、対策も変わります。だからこそ、診察で一度整理する意味があります。
形成外科の診察では何をするのか(評価の流れ)
「まぶたが重い」と言っても、その原因は一つではありません。診察では、次の順番で確認していきます。
1)まず困っていることを具体的に伺います
最初に大切なのは、「どんな場面で困っているか」です。
見え方の問題なのか、疲れやすさなのか、左右差なのか、見た目の印象なのか。ここがはっきりすると、診察の焦点が定まります。
「視界が狭いかどうか」を自分で判断するのは難しいことがあります。一方で、「夕方に重くなる」「写真で気になる」「額が疲れる」などはご本人が実感しやすい情報です。受診時は、こうした生活上の影響も合わせてお話しください。
2)視診で、目元の使い方を確認します
次に、正面から目元を見て、まぶたの位置、左右差、皮膚のかぶさり、眉の位置、額のしわなどを確認します。
ここで見ているのは、単に「まぶたが下がっているか」だけではありません。
・眉を上げて代償していないか
・顎が上がる姿勢になっていないか
・左右でまぶたの動き方が違わないか
など、「目を開けるためのクセ」も重要な手がかりになります。
3)具体的に測定して、正常からどの程度ずれているかを確認します
そして、ここが形成外科の評価で大切なポイントです。まぶたの状態を測って確認します。
測定は、難しい検査ではありません。
・黒目の中央と上まぶたの淵の距離
・まぶたがどれぐらい上がるかの距離
・左右差はどれくらいか
といった点を、一定の基準で評価します。
「重い」という主観的な症状でも、測定を加えることで、
・本当にまぶたが下がっているのか
・左右差はどの程度か
・皮膚のたるみが主なのか、機能の低下が主なのか
といった整理が可能になります。
ここで初めて、「いまの状態が正常範囲からどのくらい離れているのか」「経過観察でよいのか」「治療を検討してよいのか」といった状態をどう考えるかが整理できます。
眼科で「問題ない」と言われたのに気になる理由
眼科で異常がないと言われることは、まず安心できる結果です。眼球そのものの病気が否定的であれば、次に検討するのは「まぶたの機能」や「まぶた周囲の構造」です。
眼瞼下垂の評価や治療は、施設によって異なりますが、形成外科や、まぶたの手術を扱う眼科(眼形成)で相談できます。受診先に迷う場合は、事前に「眼瞼下垂の評価・治療に対応しているか」を確認すると安心です。
「まぶたが重い」=必ず手術、ではありません
ここは誤解されやすい点です。
「相談したら手術を勧められるのでは」と心配して受診を迷う方がいますが、診察の目的は手術の決定ではありません。
評価の結果によっては、
・現時点では経過観察でよい
・乾燥や眼精疲労の要素が強いので、その対策を優先する
・皮膚のかぶさりや眉の位置が主因で、別の考え方が適する
など、すぐに手術を選ばない方針になることもあります。
大切なのは、「何が原因として大きいのか」を整理し、納得できる選択肢を持つことです。
受診前に準備しておくと役立つもの
もし可能なら、次の情報があると診察がスムーズです。
・数年前の正面写真(スマホで十分です)
・コンタクトレンズの使用歴(年数、種類)
・夕方に悪化するなどの経過メモ
・普段困っている場面(運転、読書、仕事など)
写真はとくに有用です。「いつから変わったのか」が見えやすくなり、説明が具体的になります。
まとめ
「まぶたが重い」は、とても主観的な症状です。だからこそ、診察では、困りごとを丁寧に聞き取り、視診で状態を確認し、さらに測定で客観的に評価します。
正常からどの程度離れているのかが分かるだけでも、今後の不安は小さくなります。
少しでも気になるなら、どうぞ相談してください。相談は手術の決定ではありません。まずは原因と程度を整理し、必要な選択肢を一緒に確認していきましょう。
当院では、まぶたの重さや左右差などのご相談に対して、状態の確認と測定を行い、原因と選択肢を整理します。ご相談=手術の決定ではありません。気になる症状がある方は、WEB予約またはお電話でお問い合わせください。




