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他院で受けた二重埋没法のやり直しを考えている方へ
「他院で埋没法を受けたけれど、最近ラインが薄くなってきた気がする」
「最初から、思っていたイメージと少し違うまま過ごしている」
このような「他院で受けた埋没法のやり直し」に関するご相談は、年々増えています。
・二重が取れかけている気がする
・左右差がだんだん気になってきた
・もっと自然なライン、あるいは少しだけはっきりした印象にしたい
他院で行った二重埋没法が気になってきたときに、どのように考えればよいのか。
やり直しが向くケース、慎重に考えた方がよいケースを、できるだけ分かりやすく説明します。
「取れかけ」「薄くなってきた」と感じるとき
他院埋没のご相談で多いのは、次のようなケースです。
・以前より二重ラインが浅くなってきた
・メイクをすれば二重だが、すっぴんだと一重に近く見える
・片側だけラインが弱くなってきた
埋没法は、まぶたの皮膚と瞼板、または挙筋を糸でつなぐことで、まばたきの動きに連動して二重ラインを作る手術です。
年数が経つにつれて、
・糸がゆるんでくる
・まぶたの皮膚や脂肪の状態が変化する
・体重の増減やメイク・コンタクトによる刺激が加わる
といった理由で、どうしても「最初のくっきり感」が少しずつ変わってくることがあります。
埋没法は、「絶対に取れない手術」ではなく、「あくまでも仮縫い」です。
このことは、どのクリニックで受けた場合でも共通する二重埋没法の特徴です。
なぜ二重のラインが変化してくるのか
二重ラインの変化には、大きく分けて二つの要因があります。
まぶた側の変化
・年齢とともに皮膚が少したるんでくる
・アイメイクやコンタクトでまぶたをこする習慣がある
・体重変動によって脂肪量が変わる
糸自体に問題がなくても、「まぶた側の条件」が変わることで、ラインが浅くなったり 狭くなったりすることがあります。
糸側の変化
・糸が部分的にゆるんできた
・糸をかけた組織が伸びてきた
・一部の糸が外れている
このような場合は、やり直しによって改善できる余地があることも少なくありません。
実際には、「まぶたの変化 と 糸と組織の変化」が重なって起きているケースがほとんどです。
やり直しが向くケースと、まず様子を見た方がよいケース
すべてのケースで「すぐにやり直した方がよい」というわけではありません。
やり直しを検討しやすいケース
・片側だけ明らかにラインが弱くなっている
・二重の食い込みはあるが、明らかに浅い
・元のラインはあるが、「もう少しだけ整えたい」という希望がある
このような場合は、
・糸を抜かずに、追加で補強できるか
・以前の糸を抜糸して、新しくラインを作り直すか(ただし、必ずしも抜糸できるわけではありません)
を、まぶたの状態を見ながら判断します。
まず経過を見た方がよいことが多いケース
・手術からまだ数週間〜数か月しか経っていない
・腫れやむくみが残っている時期に強い不満を感じている
・「今すぐ何とかしたい」という焦りが強い状態
埋没法は、術後しばらくラインが太く見えることが多く、数週間から数か月かけて徐々に落ち着いていきます。
ラインを変えたいときの考え方
「取れかけ」だけでなく、ラインそのものを変えたいという相談もあります。
・もっと自然な印象にしたい
・今より少しだけ幅を広くしたい
・末広から平行へ、またはその逆にしたい
幅を広くするの限界
二重幅を広くする場合は、
・皮膚の余り具合
・まぶたの厚みや脂肪量
・目の開きの強さ(軽い眼瞼下垂の有無)
を考慮する必要があります。無理に高いラインを作ると、
・眠たそうな印象になる
・くい込みが強く、不自然に見える
・年齢とともにラインが安定しにくくなる
といったリスクがあります。
低くする方向(幅を狭くする)の難しさ
幅の広い二重の場合、単純に「低い位置に糸をかけ直せばよい」というわけではありません。
・元の糸を抜く必要があるか(抜糸できないことおあります)
・以前のラインが薄く残る可能性
・皮膚のたるみ具合
を踏まえて、「現実的に可能なライン」を一緒に考えていきます。
埋没のやり直しでできることと、切開を考えた方がよいケース
埋没法のやり直しで対応できる範囲は、
・ゆるんできたラインの補強
・ごく軽微な幅の調整
・浅くなったラインの掛け直し
といったケースが中心です。
一方で、次のような場合は、切開法を含めて検討した方がよいこともあります。
・すでに何度も埋没を繰り返している
・皮膚のたるみが強い
・脂肪量が多く、埋没では安定しにくい
・眼瞼下垂があり、目の開き自体に問題がある
他院での手術歴を伝えるときのポイント
他院で埋没を受けている場合、まぶたの状態からある程度受けられた手術の方法は推測できますが、
・いつ頃受けた手術か
・どこのクリニックか(分かる範囲で)
・何点留めだったか
・術後の経過で気になったこと
などを教えていただけると、より正確に判断できます。
やり直しを急がないために
他院埋没のやり直しを考えていると、「このままでは困る」「早く何とかしたい」という気持ちが強くなりがちです。
ただ、焦った状態で決断すると、同じ後悔を繰り返してしまうこともあります。
・本当に今すぐやり直す必要があるのか
・一番気になっているのは、形・左右差・取れかけのどれか
・自分がどこまで改善したいのか
を一度整理したうえで、セカンドオピニオンとして相談するのも一つの方法です。
やり直すかどうかを決めるのは、あくまでご本人です。
医師の役割は、できることと限界を正直にお伝えし、一緒に考えることだと考えています。
他院での埋没が気になってきたとき、一人で悩まず、まずはご相談ください。
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