特に中高年の方では、脳ドックや整形外科的な検査でMRIが必要になることが増えるため、不安を抱くのも当然です。
本記事では「刺青 とMRI検査」の関係について、医学的なリスクや現場での対応、そして将来に備えた刺青除去の意義をわかりやすく解説します。
MRI検査とは?なぜ刺青が問題になるのか
MRI(磁気共鳴画像)は、強力な磁場と電波(RF波)を用いて体の断面を撮影する検査です。放射線被ばくがないため安全性が高く、脳、脊椎、心臓、関節など幅広い病気の診断に使われます。
一方で、MRIの「磁場と電波」が刺青に含まれる金属成分に反応することがあります。代表的な顔料は以下の通りです。
- 黒インク:酸化鉄
- 赤インク:硫化水銀(古い刺青)/近年は有機顔料
- 青・緑:銅・コバルト系顔料
- 白・黄色:酸化チタン
刺青とMRIで起こりうるリスク
1. 刺青部分の熱感や痛み
RF波により刺青部分が加熱され、チクチクした痛みや熱感を感じることがあります。世界的にもわずかな「軽いやけど」報告はありますが、重大な事故は極めてまれです。
2. 画像の乱れ(アーチファクト)
刺青がある部位の周囲では、MRI画像に黒い影や歪みが出ることがあります。特に刺青が検査部位に近い場合、診断の妨げになる可能性があります。
「刺青があるとMRIは受けられない」は誤解?
国際的なガイドライン(米国放射線学会、欧州磁気共鳴学会、日本磁気共鳴医学会)では、「刺青があること自体はMRIの禁忌ではない」とされています。
つまり、刺青があっても基本的にはMRI検査は可能です。
それでも現場で「受けられない」となる背景には、以下の事情があります。
- 刺青が広範囲である
- インクの成分が不明(古いものや海外のもの)
- 安全を最優先した放射線科の判断(患者の強い不安を含む)
刺青の色や大きさでリスクは変わる?
色による違い
- 黒色:酸化鉄が多く、熱感リスクが比較的高い
- 赤色:古い刺青は硫化水銀の可能性があり要注意
- 青・緑:銅やコバルトが含まれることがあり、画像の乱れに影響
- 黄色・白:酸化チタンが含まれ、画像に影響することも
大きさや部位による違い
- 小さなワンポイント刺青:リスクはほとんど問題なし
- 広範囲の刺青:熱感やアーチファクトが起きやすい
- 検査部位に近い刺青:診断の妨げになる可能性が高い
よくある質問(Q&A)
Q1. MRI検査を断られることはありますか?
はい、一部の病院では安全性を考えて断られることがあります。ただし、国際的には禁忌ではありません。まずは事前に「刺青がある」ことを伝えましょう。
Q2. 実際に火傷した例はありますか?
世界的に数十例の報告がありますが、ほとんどが軽度で済んでいます。重大事故は稀です。
Q3. 刺青がある場合、どうすれば良いですか?
事前申告が最重要です。必要に応じて冷却パッドの使用や検査条件の調整など、現場で安全対策が可能な場合があります。
将来の医療に備えて刺青を除去するという選択
当院へのご相談では、次のような理由で刺青除去を希望される方がいらっしゃいます。
- 年齢的にMRI検査の機会が増えるため不安
- 脳ドックや心臓検査で断られたら困る
- 医療上の安心を優先したい
刺青を除去しておけば、将来どのような検査や治療が必要になっても安心です。美容や社会的な理由だけでなく、医療上の安心という観点からも刺青除去には大きな意義があります。
まとめ ― 刺青とMRI検査の本当のところ
- 刺青があるからといって必ずMRIが受けられないわけではない
- ごくまれに熱感や痛み、画像の乱れが起こる
- 病院によっては安全性を考慮し検査を控える判断も
- 将来の安心のために刺青除去を選択する方も増えている
当院のご案内
当院ではレーザーや切除など複数の方法で刺青除去を行っています。
「MRIが受けられないのでは」と心配されている方も、まずはお気軽にご相談ください。





