切る手術までは考えていないけれど、口元のもたつきやフェイスラインは何とかしたい。そう感じたときに検討されるのが糸リフトです。適応を見極めれば、自然な変化で“疲れ顔”が軽く見える方も多い治療です。糸リフトが向くかどうかは、たるみの原因(下がり・ボリューム不足)を診察で確認し、無理のない範囲をご提案します。
たるみはなぜ起こるのか
年齢とともに、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが減少し、皮膚や脂肪が下がりやすくなります。さらに重力の影響も重なり、頬が下がることで、ほうれい線やマリオネットラインが目立ち、顔全体が疲れて見える・老けた印象が強くなることがあります。
鏡の前で頬を手で軽く持ち上げると、顔がすっきり若々しく見えることがあります。糸リフトは、その“持ち上げた状態に近い変化”を、皮膚の下に糸を通してつくる治療です。
糸リフトとは
糸リフトは、吸収される特殊な糸を皮膚の下に通し、頬やフェイスラインのたるみを引き上げる治療です。フェイスリフトのような大きな切開手術ではなく、比較的短時間で行えるのが特徴です。
糸リフトは、たるみを引き上げることに加え、糸の刺激により肌のハリ感が出たと感じる方もいます(変化には個人差があります)。
糸リフトで期待できる変化
・頬の位置が上がり、口元のもたつきが軽く見える
・ほうれい線、マリオネットラインが目立ちにくくなる(たるみが原因の場合)
・フェイスラインがすっきり見える
・肌のハリ感が出たと感じる方がいる
注意点
糸リフトは「たるみをゼロにする治療」ではありません。たるみの程度や肌質によって、変化の出方や持続には個人差があります。たるみが強い場合は、他の治療(ヒアルロン酸、HIFU、切開リフト等)が適していることもあります。診察で適応を見極めることが、満足度につながります。
当院の糸リフトの特徴
1)解剖を踏まえたデザインと挿入計画
糸リフトは、糸の種類だけでなく、挿入する層・方向・固定の取り方で仕上がりが変わります。当院では形成外科の解剖学的知識と手術経験を踏まえ、必要な部位に必要な本数をご提案します。
2)院長が一貫して担当
日本形成外科学会専門医で、美容外科にも精通した院長が、診察から施術、術後ケアまで一貫して行います。
3)希望を優先したカウンセリング
「どの程度変えたいか」「ダウンタイムをどれくらい許容できるか」を丁寧に伺い、不自然にならない範囲で、無理のない設計を大切にしています。
このような方におすすめです
・頬や顎まわりのたるみが気になる
・ほうれい線、マリオネットラインが深くなってきた
・フェイスラインがぼやけてきた
・切開手術には抵抗がある
・できるだけダウンタイムを短くしたい
・肌のハリ感も整えたい
当院で使用する糸の特徴
糸リフトに用いる糸には、吸収性(溶ける糸)と非吸収性(溶けない糸)があります。
非吸収性の糸では、体質や皮膚の厚みによって、引きつれ、糸の触知・透見、炎症などが問題になることがあり、状況によっては抜去が必要になる場合もあります。
当院では、基本的に吸収性の糸を使用しています。
糸は、両方向に逆向きの細かな突起(コグ)がついたタイプなどを使用し、こめかみ付近から頬や口角方向へ皮下に通して、たるみを引き上げます。固定は、頬側とこめかみ側の組織の状態を見ながら行います。
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尖端が丸い専用の針に吸収される糸が通されています。先端が丸いと出血が少ないです、

糸の中心は両方向に逆向きに方向のギザギの切れ目が入っている糸
糸リフトのメリット
1)施術後すぐに変化を実感しやすい
2)翌日からメイクが可能(状態によります)
3)たるみ予防の目的で検討される方もいる
4)肌のハリ感が出たと感じる方がいる
5)比較的短時間で行える
診療の流れ
予約
予約制です。お電話またはメールでご予約ください。
外来診察・カウンセリング
待合室にて問診票をご記入いただきます。予約制のため、他の患者さんと重なることは比較的少ない体制です。
カウンセリングは目安として約30分です。気になる部位、希望する仕上がり、ダウンタイムの許容範囲を確認し、糸を入れる部位や本数、術後の経過、アフターケアまで説明します。疑問や不安は遠慮なくご相談ください。
カウンセリング後、施術を希望される場合は、当日に施術予約をお取りできます。
施術の流れ(糸リフト)
1)デザイン
施術前に鏡で確認しながら、糸を入れる部位と挿入方向をデザインします。
2)局所麻酔
こめかみ(挿入口)と、糸が通る範囲に局所麻酔を行います。必要に応じて冷却しながら行います。
3)糸の挿入
こめかみの生え際付近から、デザインに沿って専用の針で糸を皮下に通します。麻酔をしているため強い痛みは出にくいですが、押される感じや引っ張られる感覚が出ることがあります。
リフトアップしたい部分を整えた状態で針を抜き、糸を留置します。左右のバランスを確認し、必要に応じて微調整します。
施術時間の目安:30分程度(範囲や本数で変わります)
4本の糸を使用した場合
4)圧迫
糸の挿入口を中心に、必要に応じて圧迫し止血を確認します。
術後の注意事項
・当日は入浴、飲酒、激しい運動は控えてください(出血や腫れの原因になります)
・翌日より洗顔、洗髪、シャワーは可能です
・メイクは翌日から可能です(腫れや内出血の程度によります)
起こり得る症状・リスク
・内出血、腫れ:1週間ほどで落ち着くことが多いです(メイクで隠せることが多いです)
・挿入口周囲のえくぼ状の凹み:一時的に出ることがありますが、多くは1週間程度で改善します
・つっぱり感:1〜2週間程度で軽くなることが多いです
・凹凸:組織を吊り上げたことによる一時的なひずみで、2週間〜1か月程度で落ち着くことがあります
・口が開けにくい感じ:1〜2週間程度で落ち着くことが多いです
・感染、左右差、糸の違和感などが起こる可能性があります
・たるみの程度や肌質により、引き上げ効果が出にくい場合があります
効果の持続(吸収性の糸)
糸は約1年ほどかけて吸収され、それに伴い引き上げの効果も徐々に弱くなります。
持続の目安は体質や生活習慣、たるみの程度によって差がありますが、一般的に2〜3年程度と言われています。
糸リフトとヒアルロン酸注入との併用
糸リフトは、頬の組織を引き上げることで、頬のたるみやほうれい線、マリオネットラインの改善が期待できます。一方で、こめかみや頬の下側など、ボリューム不足(くぼみ)が主体の部位は、糸だけでは改善しにくいことがあります。
その場合、必要な部位にヒアルロン酸でボリュームを補うことで、輪郭が整い、ほうれい線やマリオネットラインが目立ちにくくなることがあります。さらに、設計によっては糸にかかる負担を分散できる場合もあります。
また、顎先へのヒアルロン酸注入により、顔の輪郭が引き締まって見えるデザイン(Vラインを意識した輪郭形成)も可能です。






