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ほくろ除去は当日できる?初診〜当日治療の流れと、当日できないケースを形成外科専門医が解説
「できれば今日、取ってほしい」
ほくろ除去の相談で、実は一番多いご希望です。仕事や学校、行事の予定があると、治療を先延ばしにしたくない気持ちは自然だと思います。
結論から言うと、ほくろ除去は当日治療が可能なこともあります。ただし、すべてが当日できるわけではありません。安全性と仕上がりを確認するため、診察で状態を見たうえで治療の可否を判断します。状態によっては「当日は診察のみ」となり、後日に治療をご案内することもあります。
この記事では、初診から当日治療までの流れ、当日できない代表的なケース、当日治療を希望する場合の準備を、形成外科の視点でわかりやすく整理します。
ほくろ除去は当日できる?
当日治療ができるかどうかは、主に次の3点で決まります。
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ほくろがレーザー適応か(形・深さ・部位・数)
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悪性の可能性が低いか(診察所見)
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治療方法が「レーザー」か「手術」か(手術は準備が必要なことが多い)
小さめで浅いほくろで、診察で悪性が疑われず、レーザー治療が適している場合は、当日治療が可能なことが多いです。
一方で、手術(切除縫合)が適したほくろ、病理検査を優先したいケース、出血や傷あとリスクが高い部位などは、原則として当日は診察と方針決定までとなり、別日に治療する流れになります。
初診〜当日治療までの流れ(当日できる場合)
ここでは、当日にレーザー治療まで行う場合の流れを紹介します。
(1) 受付・問診
いつからあるか、最近変化があるか(大きさ、色、形、出血、かゆみなど)、既往歴や内服薬(血液をサラサラにする薬など)を確認します。
(2) 医師の診察(肉眼+拡大鏡/ダーモスコピー)
ダーマスコープを用いて、ほくろの色、境界、左右対称性、濃淡、表面の状態などを観察します。
(3) 治療法の提案と説明
レーザーが適しているか、手術の方が良いかを、部位や仕上がりも含めて説明します。
あわせて、術後の経過(赤み、陥凹、色素沈着など)とケア(テープ、軟膏、紫外線対策)も具体的にお伝えします。
(4) 費用の確認
「総額の治療費がお知らせします。この後で追加治療は発生しません。このあとには追加料金は発生します。
(5) 麻酔
レーザー治療でも局所麻酔を行います。治療自体の痛みはほとんどありませんが、麻酔のチクッとする痛みはあります。
(6) レーザー照射(数分)
ほくろの状態に合わせて照射範囲と深さを調整し、できる限り正常皮膚を傷つけないように行います。
(7) 処置(軟膏+テープ)
傷を保護するための軟膏とテープで保護します。基本的に当日から洗顔・シャワーは可能なことが多いです(部位や状態により指示は変わります)。
(8) アフターケアの説明・再診予約
赤みが引く目安、色素沈着の注意、受診のタイミングなどを説明し、2週間後に再診に下もらいます。
当日できないケース
当日治療を希望されても、次のような場合は当日は診察に見なることがあります。
(1) 悪性の可能性が否定できない
短期間で大きくなった、色の濃淡が強い、境界が不明瞭、左右非対称、出血・ただれがある、足裏や手のひらなど、悪性黒色腫を含めた鑑別が必要な場合は、まず検査や手術(切除して病理検査)を優先します。
必ずしも悪性というわけではありませんが、念のため確認しておくことで、安心して治療方針を決められます。
(2) 手術(切除縫合)が適している
大きいほくろ、深いほくろ、レーザーで削ると凹みや肥厚性瘢痕が目立ちやすい部位は、手術の方が仕上がりが良いことがあります。
手術は術前準備や術後管理も含めて計画するため、同日対応が難しい場合があります。
(3) 当日の予定があり、術後ケアが十分にできない
当日からテープ保護が必要です。
大事な会食、写真撮影、スポーツ大会、旅行、長時間の入浴やサウナなどが控えている場合、見た目やケアの問題で当日は見送った方が安心なこともあります。
(4) ほくろの数が多い場合(まとめて取れることも、分けることもあります)
「今日はまとめて全部取りたい」というご希望は多くあります。レーザー治療は、ほくろの大きさや部位にもよりますが、個数が多くても同日にまとめて治療できることがあります。
一方で、数が多い場合は治療時間だけでなく、当日の体調負担や術後ケア(テープ保護、軟膏、洗顔・メイクの制限など)の管理も大変になります。
そのため当院では、当日の時間枠と、ほくろの部位・状態・患者さんのご希望をふまえて、
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可能な範囲で当日にまとめて治療する
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目立つ部位を優先して一部だけ先に治療する
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数回に分けて、負担と仕上がりを優先する
といった形で柔軟に対応しています。
「全部一度に取りたい」「まずは半分だけ」「気になるところだけ先に」など、ご希望があれば診察時に遠慮なくお伝えください。
(5) 内服薬や体調でリスクが高い
抗凝固薬・抗血小板薬(いわゆる血液をサラサラにする薬)を内服している、出血しやすい体質、強い皮膚炎がある、体調不良などでは、当日処置を避けることがあります。
ただし、内服中でも治療可能な場合があります。自己判断で薬を中止せず、必ず医師にご相談ください。
(6) 部位的に当日対応を慎重にしたい
まぶたの縁、鼻尖、口唇などは解剖学的に繊細で、やり方次第で凹みや段差が目立つことがあります。
当日でも治療できることはありますが、診察で「今日は無理に行わない方がよい」と判断した場合は、別日に治療する方が安全です。
当日治療を希望する人が、受診前に知っておくと良いこと
当日治療の可能性を上げ、当日の流れをスムーズにするために、次を意識すると安心です。
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ほくろの変化(いつから、最近大きくなったか、出血・かゆみなど)を整理しておく
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服装は、治療部位が出しやすいものにする
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直近の予定(写真撮影、旅行、スポーツ、会食など)を先に伝える
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内服薬(処方薬・市販薬・サプリ含む)を正確に伝える
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可能であれば、治療部位周辺のメイクは薄めにして来院する
よくある質問
Q. 当日治療を希望すると、必ず当日取ってもらえますか?
A.ほくろの状態によては当日治療を行わない判断になることがあります。これは「取れない」のではなく、「今日取るのが最善ではない」という意味です。
Q. 予約のときに「当日希望」と伝えた方がいいですか?
A. はい。処置枠の調整が必要なことがあるため、当日希望の方は予約時にお伝えください。ほくろの部位・大きさ・個数が分かるとご案内がスムーズです。
Q. 当日できないと言われたら、どうなりますか?
A. 検査が必要なら検査を優先し、手術が必要なら適切な日程をご提案します。無理に当日に行うより、結果的に傷あとやトラブルが少なくなります。
まとめ
ほくろ除去は、条件が合えば当日治療が可能です。特にレーザー適応のほくろは当日に治療できることが多い一方、悪性の可能性がある場合や、手術が適した場合は当日治療を見送る方が安全です。
「今日取りたい」という気持ちは自然ですが、最終的には「安全」と「傷あと(仕上がり)」を優先して、治療方法とタイミングを決めることが満足度の高い結果につながります。
受診のご案内
当日治療をご希望の方は、予約時に「当日希望」とお伝えください。ほくろの部位・大きさ・個数が分かると、当日のご案内がよりスムーズです。




