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ほくろ除去は当日できる?初診〜当日治療の流れと、当日できないケースを形成外科専門医が解説
「できれば今日、ほくろを取ってほしい」
ほくろ除去の診察で、よくいただくご希望です。
仕事や学校が忙しく、何度も通院するのが難しい方もいらっしゃいます。また、「せっかく受診するなら、その日に治療まで済ませたい」と考える方も多いでしょう。
当院では、診察の結果、炭酸ガスレーザーによる治療が適していると判断したほくろについては、原則として初診当日に治療を行うことができます。
ただし、すべてのほくろを診察当日に取ってよいわけではありません。
ほくろのように見える病変の中には、ほかの皮膚腫瘍や、まれに悪性黒色腫などの皮膚がんが含まれることがあります。また、レーザーではなく切除手術の方が適している場合もあります。
大切なのは、「今日取れるか」だけではなく、「レーザーで取ってよいほくろなのか」を治療前に判断することです。
この記事では、形成外科専門医の立場から、ほくろ除去を初診当日に行う場合の流れと、当日治療を行わないケースについて解説します。
ほくろ除去は初診当日にできます
当院では、診察で炭酸ガスレーザー治療が適していると判断したほくろであれば、原則として初診当日に治療できます。
平らなほくろだけでなく、盛り上がったほくろでもレーザー治療が可能な場合があります。
当日治療が可能かどうかは、主に次の点を確認して判断します。
・ほくろの大きさ、形、深さ、部位
・最近、大きさ・形・色などに変化がないか
・悪性を疑う所見がないか
・レーザーと切除手術のどちらが適しているか
・内服薬や全身状態に問題がないか
・当日の治療時間を確保できるか「小さいほくろだからレーザー」「大きいから手術」と単純に決めるわけではありません。
実際に診察し、傷あとまで考えたうえで治療方法を選択します。
初診から当日レーザー治療までの流れ
当日に炭酸ガスレーザー治療を行う場合は、次のような流れになります。
1.受付・問診
ほくろがいつからあるのか、最近大きくなっていないか、色や形に変化がないか、出血やただれがないかなどを確認します。
現在治療中の病気や内服薬についても確認します。
特に抗凝固薬や抗血小板薬などを服用している方は、必ずお知らせください。
薬を自己判断で中止する必要はありません。
2.医師がほくろを診察します
ほくろの大きさ、形、色、境界、盛り上がりなどを確認します。
必要に応じてダーモスコピーを使用し、レーザー治療を行ってよい病変かどうかを判断します。
ここが当日治療で最も大切な部分です。
「すぐに取ること」よりも、「レーザーで取ってよい病変かを確認してから治療すること」が重要だからです。
3.治療方法を決めます
診察結果をもとに、炭酸ガスレーザーが適しているか、切除手術の方がよいかを判断します。
レーザー治療が適している場合には、治療後の赤み、傷のへこみ、色素沈着、再発の可能性などについても説明します。
治療後のテープや軟膏など、自宅でのケアについても事前にお伝えします。
4.治療費を確認します
治療を始める前に、ほくろの大きさや個数を確認し、治療費をご説明します。
費用を確認し、治療内容に納得していただいてから治療を行います。
5.局所麻酔をします
ほくろの周囲に局所麻酔を行います。
局所麻酔には極細の針を使用します。注射の際にチクッとした痛みはありますが、麻酔が効いた後は、治療中の痛みはほとんど感じません。
6.炭酸ガスレーザーで治療します
ほくろの状態を確認しながら炭酸ガスレーザーを照射します。
ほくろの大きさや深さに合わせて治療範囲を調整し、必要以上に周囲の正常な皮膚を傷つけないように治療します。
炭酸ガスレーザーは照射しながら止血できるため、治療中の出血は通常ごく少量です。
治療時間はほくろの大きさや個数によって異なります。
7.軟膏とテープで傷を保護します
レーザー治療後は皮膚に小さな傷ができるため、軟膏とテープで保護します。
治療部位や傷の状態に応じて、洗顔、入浴、メイクなどについて説明します。
8.約2週間後に再診します
当院では、レーザー治療後の傷の状態を確認するため、約2週間後に再診していただいています。
傷の治り方や赤み、へこみなどを確認し、その後の傷跡のケアについて説明します。
当日にほくろ除去を行わないケース
「今日取りたい」と希望されても、診察結果によっては当日治療を行わないことがあります。
代表的なのは次のような場合です。
1.悪性を疑う所見がある
ほくろのように見える病変が、すべて良性のほくろとは限りません。
例えば、
・最近急に大きくなった
・形が左右非対称になってきた
・境界が不規則である
・一つの病変の中に色の濃淡がある
・出血やただれを繰り返している
・以前と比べて形や色が変化している
などの場合には注意が必要です。
こうした所見があるからといって、必ず悪性というわけではありません。
しかし、悪性腫瘍との鑑別が必要と判断した場合には、そのままレーザーを照射するのではなく、まず病変の一部を切除して病理組織検査に提出します。そのうえで、必要に応じて残った病変に炭酸ガスレーザーを照射します。
2.切除手術の方が適している
ほくろの大きさ、深さ、形、部位によっては、炭酸ガスレーザーより切除手術の方が適していることがあります。
切除手術では、ほくろを切除して縫合し、切除した組織を病理組織検査に提出することができます。
手術の場合は必要な時間や術後の管理を考慮し、別の日に予定を組んで行います。
3.病理組織検査を優先した方がよい
診断を確定するために病理組織検査が必要と判断した場合には、そのままレーザーを照射するのではなく、局所麻酔後に病変の一部を採取して病理組織検査に提出します。そのうえで、必要に応じて残った病変に炭酸ガスレーザーを照射します。
どの方法が適しているかは、実際の病変を診察したうえで判断します。
4.ほくろの数が多く、時間内に治療できない
ほくろが複数あっても、時間が確保できれば同日にまとめてレーザー治療することは可能です。
ただし、個数や大きさによっては、すべてを一度に治療すると時間がかかることがあります。
その場合は、
・気になるほくろを優先する
・顔など目立つ部分から治療する
・数回に分けて治療する
など、ご希望を伺いながら治療計画を決めます。
複数のほくろを当日に取りたい方は、予約時に個数をお伝えください。
5.内服薬や体調などから当日治療を避けた方がよい
抗凝固薬・抗血小板薬を服用している場合や、治療部位に強い皮膚炎がある場合、当日の体調がすぐれない場合などは、治療を延期することがあります。
ただし、薬を服用しているから必ずレーザー治療ができないというわけではありません。
自己判断で薬を中止せず、服用している薬を診察時にお知らせください。
6.治療に特別な配慮が必要な部位である
まぶたや鼻、口唇周囲などは、ほくろの位置や形によって治療方法を慎重に選ぶ必要があります。
例えば、まぶたのほくろを炭酸ガスレーザーで治療する場合には、眼球を保護したうえで治療する必要があります。
こうした部位でも当日治療が可能な場合はありますが、診察によって最も適した治療方法を判断します。
当日治療を希望する方へ
初診当日のレーザー治療を希望される場合は、予約時に「ほくろを当日に取りたい」とお伝えください。
特に複数のほくろを希望される場合には、
・ほくろの部位
・おおよその大きさ
・個数
をあらかじめお伝えいただくと、必要な時間を確保しやすくなります。
また、現在服用している薬がある方は、お薬手帳や薬の名前が分かるものをご持参ください。
よくある質問
Q.初診の日にほくろを取ってもらえますか?
診察で炭酸ガスレーザー治療が適していると判断したほくろは、原則として初診当日に治療できます。
ただし、悪性を疑う所見がある場合や、切除手術・病理組織検査を優先した方がよい場合には、当日レーザー治療を行わないことがあります。
Q.盛り上がったほくろも当日取れますか?
盛り上がっているほくろでも、炭酸ガスレーザーで治療できるものがあります。
大きさだけでなく、深さ、形、部位などを診察して治療方法を決めます。
Q.ほくろが何個もあります。全部同じ日に取れますか?
個数が多くても、治療時間を確保できれば同日に複数個を治療できます。
数が多い場合は、予約時におおよその個数をお伝えください。
Q.予約なしでも当日治療できますか?
診察や処置の予約状況によっては、当日の治療時間を確保できないことがあります。
当日治療をご希望の場合は、事前に予約して「当日治療希望」とお伝えいただくことをおすすめします。
Q.レーザーで取ったほくろは再発しませんか?
炭酸ガスレーザーでは、傷あとをできるだけ目立たせないため、必要以上に深く削らないことがあります。
そのため、ほくろの細胞が深い部分に残った場合には、再び色や盛り上がりが出てくることがあります。
再発の可能性と傷あとのバランスを考えながら治療することが大切です。
まとめ
ほくろ除去は、診察で炭酸ガスレーザー治療が適していると判断できれば、初診当日に治療することができます。
一方で、悪性を疑う所見がある場合や、切除手術・病理組織検査の方が適している場合には、すぐにレーザー治療を行わないことがあります。
ほくろ治療で大切なのは、単に「早く取ること」ではありません。
まず、その病変がレーザーで治療してよいものかを診断し、そのうえで傷あとや再発の可能性まで考えて治療方法を選ぶことが重要です。
「できれば受診した日に治療まで済ませたい」という方は、予約時に当日治療希望であることと、ほくろの部位・大きさ・個数をお伝えください。
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