ブログBlog
気になるお悩みや最新治療について、ぜひ参考になさってください。
ワキガは形成外科で治療できる?診察から手術まで形成外科医が解説
ワキガは形成外科で診察・治療できます
ワキガは形成外科で診察・治療できます。形成外科を受診したからといって、必ず手術になるわけではありません。まず診察で、においの程度や発汗の状態、日常生活への影響などを確認します。
治療方法は症状や本人の希望によって異なります。制汗剤などで対応することもあれば、腋窩多汗症を伴っている場合には発汗に対する治療を行うこともあります。手術が適している場合には、ワキガ手術を検討します。
今回は、形成外科ではワキガをどのように診察し、どのような治療を行うのかについて解説します。
ワキガとはどのような状態?
ワキガ(腋臭症)は、ワキにあるアポクリン汗腺からの分泌物が皮膚の細菌によって分解されることなどにより、特有のにおいが生じる状態です。においの程度には個人差があり、本人の悩みの強さと必ずしも一致するとは限りません。
そのため、治療を考える際には、まず診察で実際のにおいの程度や発汗の状態などを確認します。
形成外科ではワキガをどのように診察する?
診察では、いつ頃からにおいが気になっているのか、家族にワキガの方がいるか、衣類のワキが黄ばむことがあるかなどを確認します。そのうえで、実際のにおいの程度やワキの皮膚の状態、発汗の程度などを診ます。
「自分がワキガかどうか分からない」という段階で受診しても構いません。まず診察でワキガかどうかやその程度を判断し、治療を希望する場合には、どの方法が適しているかを検討します。
形成外科でできるワキガ治療
においが軽い場合
においが軽い場合には、必ずしも手術を行う必要はありません。制汗剤などを使用しながら経過を見ることもあります。
ワキガと多汗症は異なりますが、ワキガの方が腋窩多汗症を伴っていることもあります。その場合には、においへの対策とは別に、発汗に対する治療を検討することがあります。
腋窩多汗症を伴う場合
腋窩多汗症に対しては、発汗を抑える目的でボツリヌストキシン注射を行うことがあります。汗が減ることで、結果としてにおいが軽減する場合もあります。
ただし、ボツリヌストキシン注射はアポクリン汗腺を取り除く治療ではありません。また、効果は永久ではないため、効果を維持するには繰り返し治療が必要になります。
ワキガ手術
診察の結果、手術が適していると判断した場合には、ワキガ手術を検討します。当院では、皮膚を切開し、皮膚の裏側からアポクリン汗腺を確認しながら処理する皮弁法を行っています。
ワキガ手術には保険が適用される場合がありますが、すべての方が保険診療の対象になるわけではありません。保険適用の条件や皮弁法については、診療ページで詳しく説明しています。
ワキガは治療しても治らない?
ワキガ手術では、においの原因となるアポクリン汗腺をできるだけ取り除き、においを軽減します。ただし、すべてのアポクリン汗腺を取り除くことは難しく、手術をしても完全に無臭になるとは限りません。
一方、制汗剤や発汗を抑える治療は、アポクリン汗腺そのものを取り除く治療ではありません。そのため、治療をやめたり効果が切れたりすると、再びにおいが気になることがあります。
形成外科でワキガ手術を行うときに重視すること
形成外科は、皮膚や皮下組織の手術、傷あとや創傷の治療などを扱う診療科です。ワキガ手術でも、においを軽減することだけでなく、傷の治りや皮膚の状態、術後の腕の動きなどにも注意する必要があります。
傷あとへの配慮
皮弁法ではワキの皮膚を切開するため、傷あとが残ります。できるだけ傷あとが目立ちにくくなるように手術しますが、体質や術後の経過によっては、傷が赤くなったり硬くなったりすることがあります。
皮膚の血流を保つ
皮弁法では、アポクリン汗腺を処理すると同時に、皮膚の血流を保つことも重要です。皮膚の血流が悪くなると、傷の治りが遅れたり、皮膚壊死が生じたりする可能性があります。
そのため、皮膚の血流をできるだけ保ちながら、アポクリン汗腺を処理する必要があります。
術後の出血や腕の動き
ワキは腕を動かすたびに皮膚が動く場所です。術後早期に腕を大きく動かすと、出血や血腫の原因になることがあるため、手術後しばらくは腕の動きを制限します。
また、傷あとが硬くなったり、ひきつれが生じたりすると、腕を上げにくくなることがあります。そのため、ワキガ手術では手術だけでなく、術後の経過をみていくことも重要です。
ワキガの治療は手術だけではありません
形成外科を受診したからといって、その場で治療や手術を決める必要はありません。診察でにおいの程度や発汗の状態を確認し、治療方法について説明を受けたうえで、いったん持ち帰って考えることもできます。
まとめ|ワキガは形成外科で相談できます
ワキガは形成外科で診察・治療できます。治療方法は、においの程度や発汗の状態、本人の希望などによって異なり、すべての方に手術が必要なわけではありません。
当院では、診察でワキガの程度を確認し、手術が適している場合には皮弁法による治療も行っています。「自分がワキガかどうか分からない」という方も、まずは診察でご相談ください。
関連ブログ
1)ワキガは何科に相談すればよい?皮膚科・形成外科・美容外科の違いを医師が解説
2)ワキガ手術の傷跡は目立つ?ひきつれや肥厚性瘢痕のリスクを医師が解説
3)ワキガ手術は保険適用になる?自由診療との違いと条件を医師が解説
ワキガの治療について
腋臭症(ワキガ)の保険診療・皮弁法について
当院で行っている皮弁法、保険診療、手術の流れ、術後管理などについて詳しく説明しています。





