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ワキガは再発する?手術・ミラドライ後ににおいが残る原因と治療法
「ワキガの手術を受けたのに、まだにおいが気になる」
「ミラドライを受けたけれど、思ったほどにおいが改善しなかった」
「治療後はいったん改善したのに、最近またにおいがするようになった」
このような相談を受けることがあります。
ワキガの治療後ににおいが気になる場合には、治療直後からにおいが残っているケースと、一度改善した後に再びにおいが気になるケースがあり、それぞれ原因が異なることがあります。
ワキガの手術では、においの原因となるアポクリン汗腺を取り除きます。しかし、すべての汗腺を完全に除去できるわけではなく、手術後もにおいが残ることがあります。また、手術によってにおいを大幅に改善することは期待できますが、完全になくすことは保証できません。
また、ミラドライなどの機器による治療後ににおいが残っている場合は、皮弁法による手術が選択肢になることもあります。
この記事では、形成外科専門医の立場から、ワキガの再発とにおいが残る原因、治療方法による違い、再手術のリスク、ミラドライ後の治療について解説します。
ワキガは治療後に再発することがある?
ワキガの治療後に、再びにおいが気になることはあります。ただし、治療後もにおいが残っている場合と、一度改善したにおいが再び気になる場合では、原因が異なることがあります。
ワキガのにおいは、主にアポクリン汗腺から分泌された成分が皮膚の細菌によって分解されることで発生します。
手術では、このアポクリン汗腺をできるだけ取り除きます。しかし、汗腺が一部残っていると、手術後もにおいが生じることがあります。
治療直後からにおいが続いている場合は、十分な改善が得られていない可能性があります。一方、いったん改善した後ににおいが気になり始めた場合は、残った汗腺の働きや、ワキガ以外の原因なども考える必要があります。
重要なのは、においが戻ったからといって、取り除いたアポクリン汗腺が再生したわけではないという点です。
ワキガの治療後ににおいが残る3つの原因
1.アポクリン汗腺が残っている
ワキガの手術後ににおいが残る主な原因の一つは、アポクリン汗腺が一部残っていることです。
アポクリン汗腺は、わきの皮膚の裏側に広く分布しています。手術ではできるだけ多くの汗腺を除去しますが、皮膚への血流を保つ必要があるため、すべてを取り除くことは困難です。
残った汗腺が働いている場合、においが続くことがあります。
2.成長によってにおいが強くなる
アポクリン汗腺は思春期になると発達し、活動が活発になります。
そのため、思春期前など、汗腺が十分に発達する前に治療を受けた場合は、その後の成長に伴ってにおいが目立つようになることがあります。
特に若い年齢で治療を受ける場合は、成長による変化も考慮する必要があります。
3.ワキガ以外のにおいが原因になっている
治療後にわきのにおいが気になっても、必ずしもワキガの再発とは限りません。
例えば、汗をかいた衣類に残ったにおいや、皮膚の炎症、皮膚表面の細菌によるにおいなどが関係していることもあります。
また、汗の量が多い場合には、わきが蒸れることでにおいが強く感じられることもあります。
そのため、再治療を検討する前に、現在のにおいが本当にワキガによるものなのかを確認することが大切です。
ワキガは治療方法によって再発の可能性が異なる
ワキガの治療には、手術、マイクロ波を利用した機器治療、制汗剤などがあります。
それぞれ治療の仕組みや目的が異なるため、期待できる効果やその持続期間にも違いがあります。
皮弁法(剪除法)による手術
皮弁法は、わきの皮膚を切開し、皮膚の裏側にあるアポクリン汗腺を直接確認しながら取り除く手術です。
アポクリン汗腺を直接除去できるため、ワキガのにおいを長期的に改善することが期待できます。
ただし、すべての汗腺を取り除けるわけではないため、手術後もにおいが残る可能性があります。
また、手術には血腫、皮膚壊死、傷あとなどの合併症のリスクがあります。
マイクロ波による治療(ミラドライ)
ミラドライは、マイクロ波の熱によって汗腺に作用する治療方法です。
皮膚を切開せずに治療できますが、すべてのアポクリン汗腺を確実に破壊できるわけではありません。そのため、治療後もにおいが残ったり、再び気になったりすることがあります。
また、やけどや神経障害などの合併症が生じる可能性もあります。
ミラドライによる治療後に十分な効果が得られなかった場合は、皮弁法による手術が選択肢になることがあります。
制汗剤やボツリヌス毒素注射
制汗剤は主に汗の量を減らし、デオドラント製品はにおいを抑えるために使用します。いずれも使用を中止すると、再び症状が気になることがあります。
ボツリヌス毒素注射は、主にエクリン汗腺からの発汗を抑える治療で、多汗症に対して行われます。
これらはアポクリン汗腺を取り除く治療ではないため、ワキガの手術後の再発とは区別して考える必要があります。
ワキガの再手術はなぜ難しい?
ワキガの再手術は、初回の手術より難しくなります。
以前の手術によって皮膚の裏側に瘢痕(傷あと)ができているため、皮膚を剥離し、残っているアポクリン汗腺を取り除くことが難しくなる場合があります。
また、再手術では皮膚の血流が障害されやすく、初回の手術より血腫や皮膚壊死などの合併症が起こるリスクが高くなる可能性があります。
再手術を希望される方の中には、においが完全になくなることを期待されている方もいます。しかし、ワキガの手術はにおいを改善するための治療であり、完全に無臭になることを保証するものではありません。
再手術では、手術の難しさや合併症のリスクが高くなる一方、患者さんが期待するほどの改善が得られない場合もあります。
こうした理由から、やまもと形成外科クリニックでは、他院でワキガの手術を受けた方の再手術は、原則として行っておりません。
ミラドライ後ににおいが残っている場合は手術できる?
ミラドライを受けた後も、ワキガのにおいが残っている場合があります。
ミラドライはマイクロ波の熱によって汗腺に作用する治療ですが、アポクリン汗腺が一部残っていると、においが続くことがあります。
このような場合、皮弁法による手術で改善できる可能性があります。
ただし、ミラドライ後は熱の影響によって皮膚や皮下組織に硬さや瘢痕が生じていることがあり、手術で皮膚を剥離し、アポクリン汗腺を取り除くことが難しくなる場合があります。
当院では、ミラドライなどの機器による治療後もにおいが残っている場合、においの程度や皮膚の状態を診察し、皮弁法による手術が可能かどうかを判断しています。
ミラドライ後であっても、必ず手術を行うわけではありません。
ワキガの再治療に健康保険は使える?
ワキガの手術には、症状や手術の適応によって健康保険が適用される場合があります。
ただし、以前にワキガの治療を受けた方については、現在のにおいの程度や治療歴、手術の必要性などを確認し、健康保険の適用について判断する必要があります。
当院では、ミラドライなどの機器による治療後ににおいが残っている場合、診察のうえ、皮弁法による手術の適応や保険診療の可否を判断しています。
なお、他院でワキガの手術を受けた方の再手術は、合併症のリスクなどを考慮し、原則として行っておりません。
ワキガの再発を防ぐことはできる?
ワキガの治療後に再びにおいが気になることを防ぐためには、最初の治療方法を慎重に選ぶことが大切です。
手術ではアポクリン汗腺をできるだけ取り除きますが、すべてを完全に除去することは困難なため、治療後もにおいが残る可能性があります。
日常生活では、汗をこまめに拭き取る、衣類を清潔に保つ、制汗剤やデオドラント製品を使用するなどの対策が、においの軽減に役立ちます。ただし、これらの対策で残ったアポクリン汗腺をなくしたり、再発そのものを防いだりすることはできません。
ワキガの再発に関するよくある質問
Q.ワキガの手術後、何年もたってから再発することはありますか?
手術から数年たって、再びにおいが気になることはあります。ただし、取り除いた汗腺が再生したわけではなく、残っていたアポクリン汗腺や、ワキガ以外の原因によるにおいの可能性があります。
Q.ワキガの手術後も汗が出るのは再発ですか?
汗が出るだけでワキガの再発とは判断できません。わきにはアポクリン汗腺のほかにエクリン汗腺もあり、ワキガの手術後も汗が出ることがあります。
ワキガの再発を判断する際には、汗の量だけでなく、ワキガ特有のにおいがあるかどうかを確認することが大切です。
Q.ミラドライを受けた後でもワキガの手術はできますか?
ミラドライ後でも、皮弁法による手術が可能な場合があります。ただし、皮膚や皮下組織の状態によって手術が難しくなることもあるため、診察による判断が必要です。
Q.ワキガの手術を受ければ、においは完全になくなりますか?
ワキガの手術では、アポクリン汗腺を取り除くことで、においの大幅な改善が期待できます。
しかし、すべての汗腺を完全に取り除くことは難しく、においがまったくなくなることを保証するものではありません。
まとめ|ワキガの再発が気になる方へ
ワキガの治療後ににおいが気になる場合は、治療直後からにおいが残っていたのか、一度改善した後に再び気になり始めたのかを区別することが大切です。
原因には、残ったアポクリン汗腺の働きや、ワキガ以外のにおいなどが考えられます。
ワキガの再手術は、初回の手術より難しく、合併症のリスクも高くなるため、慎重な判断が必要です。一方、ミラドライ後ににおいが残っている場合は、皮弁法による手術が選択肢になることがあります。
新潟市でワキガの治療をお考えの方へ
やまもと形成外科クリニックでは、形成外科専門医がワキガの診察を行っています。
当院では、アポクリン汗腺を直接取り除く皮弁法による手術を行っており、症状や手術の必要性によっては健康保険が適用される場合があります。
ミラドライなどの機器による治療を受けた後もにおいが残っている場合は、診察のうえ、皮弁法による手術が可能かどうかを判断します。
なお、他院でワキガの手術を受けた方の再手術については、合併症のリスクや治療効果の限界を考慮し、原則として行っておりません。
「ミラドライを受けたのに、まだにおいが気になる」「自分はワキガなのか知りたい」「ワキガの手術を受けるべきか迷っている」という方は、一度ご相談ください。
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