逆さまつげ（睫毛内反・睫毛乱生）とは｜新潟の形成外科専門医が診療します

まぶたがゴロゴロする、まつげが目に刺さるように感じる方へ

**逆さまつげ（睫毛内反・睫毛乱生）**は、まつげが本来の向きとは反対に、内側（眼球側）へ向かって生える状態を指します。これにより、まつげが常に眼球に接触して角膜や結膜を刺激し、痛みや異物感、涙目、充血、視力低下といったさまざまな症状を引き起こします。

具体的には以下のような症状が見られることがあります：

「まつげが目に刺さっている感じがする」
「目がゴロゴロして涙が止まらない」
「まぶたが腫れたり、目が充血しやすい」
「光をまぶしく感じる（羞明）」

これらの症状が続く場合は、逆さまつげによる角膜への継続的な刺激や傷が原因の可能性があります。軽度のうちは不快感のみですが、放置すると角膜びらんや慢性的な結膜炎を引き起こすリスクもあり、視力障害につながることもあります。

やまもと形成外科クリニックの形成外科専門医が逆さまつげの診療・手術を行っています。まぶたやまつげの状態を丁寧に診察し、症状に応じた治療方針をご提案します。
保険診療の範囲で日帰り手術も対応可能ですので、逆さまつげの症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

【原因】逆さまつげの主な要因

● 加齢（高齢者に多い眼瞼内反

年齢とともに、まぶたを支える組織や筋肉がゆるみ、まぶたの縁が内側に倒れ込んでしまいます。その結果、正常に生えているまつげまでもが眼球側を向いてしまう状態になります。高齢者に多く見られるパターンです。

● 先天性（乳幼児に多い睫毛内反）

乳幼児に多く見られるタイプで、まぶたの皮膚や皮下脂肪が厚く膨らんでいることが原因です。まぶたのふくらみがまつげを眼球方向に押してしまい、角膜に接触します。多くの場合は成長とともに自然に改善するケースもありますが、症状が強い場合には診察が必要です。

● 炎症や手術の影響（睫毛乱生）

ものもらい（麦粒腫）やマイボーム腺炎などの炎症が、まつげの毛根に影響を与えることで、生え方が不規則になることがあります。また、けがやまぶたの手術後にできた傷あとが原因となることもあります。

● 特発性（原因が特定できない場合）

明らかな原因がなく、なぜまつげが内側を向いて生えてしまうのかがはっきりしない場合もあります。これを「特発性」と呼び、睫毛乱生として診断されることが多い

逆さまつげの原因と種類｜乳児から高齢者まで幅広く見られるまぶたの疾患

「逆さまつげ（睫毛内反・睫毛乱生）」は、まつげが本来の向きとは異なり、眼球側に向かって生えてしまう状態です。まつげが目に当たり続けることで、異物感・痛み・涙目・充血・視力の低下などの症状を引き起こす可能性があります。
逆さまつげには、年齢や原因によっていくつかのタイプがあり、それぞれ特徴や治療方法が異なります。

睫毛内反（しょうもうないはん）

まぶたの皮膚や筋肉の構造により、まつげ全体が内側（眼球側）へ巻き込むように生えるタイプです。

• 乳児（赤ちゃん）に多く見られます。皮膚やまぶたの筋肉が柔らかく未熟なため、一時的にまつげが内側を向くことがあります。成長とともに自然に改善することもありますが、症状が強い場合は眼科や形成外科での診察が推奨されます。

• 高齢者でも見られることがあり、まぶたのたるみや筋力低下が関係しています。

睫毛乱生（しょうもうらんせい）

まつげの一部だけが不規則に内側に向かって生えてしまう状態です。

• 原因には、外傷や手術の瘢痕（きずあと）、または毛根の異常などが関与していることがあります。

• 一見すると正常に見えるまぶたでも、数本だけが眼球に接触して強い違和感や痛みを感じるケースもあります。

老人性眼瞼内反症（ろうじんせい がんけんないはんしょう

加齢によってまぶたを支える筋肉や靭帯がゆるみ、まぶた全体が内側に反転してしまう状態です。

• 高齢者に多くみられるタイプで、下まぶたに発生することが一般的です。

• まぶたの位置異常により、まつげが常に眼球に当たり、慢性的な角膜炎や結膜炎、視力への影響を引き起こすこともあります。

• 放置すると症状が進行し、生活の質（QOL）にも影響を与えるため、適切な治療が必要です。

年齢や症状に応じた診察・治療が大切です

逆さまつげは、乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層で見られるまぶたの疾患です。種類や原因に応じて、経過観察で様子を見るケースもあれば、手術による根本的な治療が必要な場合もあります。

新潟市にあるやまもと形成外科クリニックでは、形成外科専門医が患者さま一人ひとりのまぶたの状態を診察し、適切な治療方法をご提案しています。気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。

逆さまつげの治療法

逆さまつげ（睫毛内反・眼瞼内反・睫毛乱生）は、まつげが眼球に触れて不快感や視力低下を引き起こす状態であり、放置すると角膜障害の原因にもなります。治療は症状の重さ・種類・年齢・ご希望に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。当院では、以下のような治療法をご提案しています。

🔹 軽度の場合の対処法

• まつげの抜去処置（対症療法）
  　まつげの本数が少ない場合や、手術が困難・不要な場合に行います。専用ピンセットでまつげを抜くことで一時的に症状を和らげますが、まつげは再生するため、定期的な処置が必要となることがあります。
• 点眼薬・眼軟膏の使用
  　まつげによる刺激で起こる炎症を抑えるために、眼科的に処方される場合があります。

🔹 根本的な治療が必要な場合

1. 下まぶたの手術（乳幼児・若年者）

先天性の睫毛内反（特に下まぶた）は、成長とともに自然に改善することもありますが、症状が強い場合には手術を検討します。皮膚を内側の瞼板に縫い寄せてまつげの向きを矯正します。

2. 下まぶたの手術（加齢による眼瞼内反）

高齢者に多く見られる加齢性眼瞼内反では、ゆるんだ支持組織を手術で整え、まぶたとまつげの向きを正常に戻します。まつげが眼球に当たらないよう、たるんだ皮膚を切開・縫合して調整します。

3. 上まぶたの手術

上まぶたに逆さまつげがある場合、皮膚切開法（二重形成）や埋没法（糸による矯正）が行われます。まぶたのたるみや眼瞼下垂が原因であれば、皮膚切除や眼瞼挙筋の修復術が必要になる場合もあります。

4. まつげの根元の治療（睫毛乱生への対応）

逆さまつげが多数ある、あるいは毛根自体に異常がある場合には、電気分解・レーザー・冷凍凝固などで毛根を破壊し、まつげが生えてこないように処置を行います。再発することもあるため、複数回の治療が必要になることもあります。外科的に毛根を切除する方法もあります。

■ 睫毛内反手術の主な術式

逆さまつげの手術では、症状の程度やまぶたの状態、年齢に応じて術式を組み合わせて行うのが一般的です。代表的な方法には以下のようなものがあります。

• 皮膚切除術：まつげの生え際近くの皮膚を切除し、まつげの向きを外側に変える手術。
• Hotz（ホッツ）法：まぶたの皮膚を瞼板に縫い付け、まつげの角度を調整します。
• 眼輪筋の一部切除：まぶたの筋肉（眼輪筋）を部分的に取り除いてまぶたの形を整える術式です。
• 牽引靭帯（LER）の調整：まぶたを支える靭帯を外側に引っ張り固定し、まぶたの反転を改善します。

埋没法（非切開法）：皮膚を切らずに糸でまぶたの向きを整える方法で、軽症例に適していますが後戻りのリスクがあります。

形成外科専門医が逆さまつげの診療・手術を担当します

患者さま一人ひとりのまぶたの状態や症状に応じて、まぶたの皮膚や筋肉の構造を調整する日帰り手術をご提案しています。
当院で行っている逆さまつげ手術には、以下のような特長があります。

• 健康保険が適用される手術で、経済的な負担を抑えて治療が可能です

• 再発リスクを抑えるために、まぶたの解剖構造に配慮した形成外科的手技を採用

• 見た目の自然さや左右差にも配慮し、機能性と審美性の両立を目指します

• 局所麻酔による日帰り手術で入院の必要はありません

逆さまつげは、早期に適切な治療を受けることで、目の痛みや炎症の悪化を防ぐことができます。
「症状が気になる」「まつげを抜いてもすぐ戻ってしまう」とお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

予約

診察は毎日行っています。予約制ですのでまずはご予約ください。

外来診察

待合室にて問診表をお渡ししますのでお書きください。
予約制ですので、比較的他の患者さんと一緒になることは少ないです。
手術前には診察・診断を行い、手術適応かどうかを判断します
美容目的や明らかな機能障害がない場合は、保険適用外（自由診療）となる可能性があります
詳しい費用については診察時にご説明いたしますので、安心してご来院ください
診察から説明が終わるまでは約30分です。
診察後治療を希望される場合は、眼球の状態を調べる必要がありますので、当院の提携眼科に紹介状を書きますので、術前の検査を受けられてください。
尚、眼科からの紹介状がある場合は必要ありません。

手術の方法とダウンタイムについて

やまもと形成外科クリニックでは、逆さまつげ（睫毛内反・眼瞼内反）に対する手術を、局所麻酔による日帰り手術で行っています。形成外科専門医が、まぶたの筋肉や皮膚の構造を丁寧に調整することで、再発リスクの軽減と自然な仕上がりを目指します。

手術方法・流れ

• 手術時間：片側 約30分

• 麻酔：局所麻酔（痛みに配慮しながら行います）

• 通院回数：
  　1. 手術当日
  　2. 術後経過観察（数日以内）
  　3. 抜糸（手術から5〜7日後）

手術は日帰りで対応しており、入院の必要はありません。

手術時の麻酔と入院について

逆さまつげの手術では、症状の程度・治療方法・年齢などに応じて、使用する麻酔の種類が異なります。患者さま一人ひとりに合わせて、最適な方法をご提案いたします。

▶ 局所麻酔の場合

大人の方や、ある程度年齢の高いお子さまは局所麻酔での対応が可能なことが多く、日帰りで手術を受けることができます。
手術後の経過観察を経て、当日中にご帰宅いただけます。

▶ 全身麻酔の場合

小さなお子さまや、局所麻酔に不安のある方、処置の時間が長くなる可能性がある場合は、全身麻酔による手術を行うこともあります。
この場合、1泊2日程度の入院が必要ですので、新潟大学形成外科や新潟市民病院形成外科をご紹介します。

ダウンタイムについて

手術後は、以下のような経過が一般的です：

• まぶたの腫れや内出血が数日〜1週間程度見られることがあります

• メイクや洗顔は、抜糸後から再開できることが多いです（医師の指示に従ってください）

• 多くの方は日常生活に大きな支障なく過ごせますが、大切な予定がある場合は余裕を持って手術日を設定することをおすすめします

 

睫毛内反（逆さまつげ）手術の問題点

睫毛内反の手術は、眼球に当たるまつげの刺激を軽減するために有効な治療法ですが、外科的な処置である以上、いくつかの注意点や合併症の可能性があります。手術前にあらかじめご理解いただくことが大切です

1. 再発の可能性（後戻り）

手術をしても、まぶたが元の状態に戻ってしまうこと（後戻り・再発）が一定の割合で起こることがあります。
その場合、再手術による調整が必要になることもあります。

2. 過矯正による「外反（がいはん）」のリスク

まつげをしっかり外側に向けようとするあまり、まぶたが外側に反り返ってしまう「外反」状態になることがあります。
これはいわゆる「あっかんべー」のように、下まぶたが外に開いて白目が見えやすくなる状態で、見た目の違和感やドライアイの原因となることもあります。

3. 傷あと・へこみの可能性

下まぶたの手術では、上まぶたと異なり、傷跡が目立ちやすい位置に残ることがあります。

• 傷跡は術後2〜3か月は赤く目立つことがありますが、時間の経過とともに目立ちにくくなります
• 瞼板（けんばん）という組織に皮膚を固定する際、皮膚が軽くへこんだように見えることがあります
  

4. 睫毛乱生（まつげの生え方の異常）

まぶたの向きが整っても、数本のまつげが不規則な方向に生えてくる（睫毛乱生）ことがあります。
この場合は、医師によるまつげの抜去処置や、電気分解・レーザーなどによる永久脱毛で対応します。

5. ダウンタイム（腫れ・内出血）

まぶたは非常にデリケートで、術後には一時的な腫れや内出血が起こりやすい部位です。

• 術後1〜2週間ほどは、見た目が「腫れている」「青あざのようになっている」と感じる場合があります
• 時間とともに回復しますが、大切な予定がある場合は手術日を調整することをおすすめします

眼瞼下垂 の費用一覧

逆さまつげの手術は、視野障害や角膜への影響など、機能的な問題があると判断された場合には健康保険の適用が可能です。