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粉瘤が潰れて膿が出た!自分で絞ってしまった時の対処法
形成外科専門医がすすめる正しい対応
「粉瘤が潰れて膿が出たので、もう治ったと思っていました。」
これは、外来で患者さんからよく聞く言葉です。
粉瘤(アテローム)は炎症を起こすと赤く腫れ、強い痛みを伴います。そして炎症が進むと皮膚が破れ、膿や独特の臭いのある内容物が自然に出てくることがあります。
膿が出ると痛みが軽くなるため、「治ってきた」と安心する方は少なくありません。
しかし、形成外科専門医として最もお伝えしたいのは、膿が出ることと、粉瘤が治ることは別だということです。
膿が出ても粉瘤が治ったわけではありません
粉瘤は、皮膚の下に袋ができ、その中に角質や皮脂がたまる病気です。炎症が起きると袋の中に膿がたまり、皮膚の圧力が高くなることで強い痛みが生じます。
膿が自然に外へ出ると圧力が下がるため、痛みは軽くなります。しかし、原因となる袋は皮膚の下に残っています。そのため、一時的に症状が落ち着いても、再び内容物がたまり、同じ場所が腫れてしまうことが少なくありません。
「膿が出たから治った」と考えて受診をやめてしまう方もいますが、それは誤りです。粉瘤を根本的に治すには、袋ごと摘出する必要があります。
自分で絞らず、清潔に保つことが大切です
膿が出始めると、「全部出してしまえば早く治る」と考え、自分で強く押したり絞ったりする方がいます。しかし、これはおすすめできません。
強く押すことで炎症が周囲へ広がったり、皮膚を傷つけたりすることがあります。また、無理に膿を押し出しても皮膚の奥にある袋は残ったままです。そのため、炎症が長引いたり、いったん治まっても再発したりする原因になります。
膿が自然に出てきた場合は、その流れを無理に止める必要はありません。清潔なガーゼを軽く当て、自然に出てくる膿を受け止める程度で十分です。ガーゼが汚れたら交換し、毎日清潔な状態を保ちましょう。
傷口を何度も触ったり、指で押したり、綿棒などで中をかき出したりすることは避けてください。
すでに医療機関で抗生剤を処方されている場合は、医師の指示どおり最後まで内服してください。ただし、抗生剤は細菌感染を抑える薬であり、粉瘤そのものを治す薬ではありません。
病院ではどのような治療を行うのか
炎症が強く膿がたまっている場合には、局所麻酔を行い、小さく切開して膿を出す「切開排膿」を行います。切開排膿によって痛みは比較的早く改善します。
しかし、この治療はあくまでも応急処置です。炎症が強い時期は袋まできれいに摘出することが難しいため、多くの場合は炎症が治まってから改めて袋ごと摘出する手術を行います。
つまり、切開排膿で終わりではありません。袋を摘出して初めて根本的な治療になります。
早めの受診が結果的に負担を減らします
診療をしていて感じるのは、「もう少し早く受診していただければ、一度の手術で終わったのに」と思う患者さんが少なくないことです。
炎症のない小さな粉瘤であれば、日帰り手術で袋ごと摘出できることが多くあります。しかし、炎症を起こしてしまうと、まず切開排膿を行い、炎症が治まるまで待ってから摘出手術を行うため、通院回数も治療期間も長くなります。
次のような場合は、早めに形成外科を受診してください。
・赤みや腫れが急速に広がっている
・痛みが強い
・発熱を伴っている
・膿が何日も出続けている
・同じ場所が何度も腫れている
「膿が出たから大丈夫」と自己判断するのではなく、「膿が出たからこそ受診する」という考え方が大切です。
粉瘤は、膿が出てから治療する病気ではありません。小さいうちに袋ごと摘出することが、患者さんにとって最も負担が少なく、再発を防ぐ最善の治療です。
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当院で行っている粉瘤手術の具体的な流れや費用(保険診療)、リスクについては、ホームページの「粉瘤(アテローム)摘出手術」ページにて詳しくご確認いただけます。形成外科専門医が、再発予防と仕上がりの美しさを両立した治療をご提案します。





