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ワキガ手術の皮弁法とは?アポクリン腺の取り方と手術方法を形成外科専門医が解説
ワキガ(腋臭症)の手術を検討している方の中には、「手術では何を取り除くの?」「アポクリン腺はどのように取るの?」「手術をすればにおいはなくなるの?」と疑問を持つ方もいるでしょう。
やまもと形成外科クリニックでは、ワキの皮膚を切開して裏返し、アポクリン腺を含む組織を直接確認しながら切除する「皮弁法(反転剪除法)」を行っています。
この記事では、皮弁法によるアポクリン腺の取り方を中心に、手術で注意している点や、傷跡・再発の可能性について形成外科専門医が解説します。
目次
Toggleワキガ手術の皮弁法(反転剪除法)とは?
皮弁法(反転剪除法)は、ワキの皮膚を切開して裏返し、皮膚の裏側に付着しているアポクリン腺を含む組織を、直接確認しながら切除する手術です。
ワキガ特有のにおいは、アポクリン腺から分泌された汗に含まれる成分が、皮膚の細菌によって分解されることで生じます。
皮弁法の特徴は、においの原因となる組織を目で確認しながら取り除けることです。ただし、アポクリン腺を完全に除去することは難しく、手術後もにおいが残る可能性があります。
皮弁法ではアポクリン腺をどのように取り除く?
当院で行っている皮弁法(反転剪除法)の手術の流れを説明します。
① ワキのしわに沿って皮膚を切開する
手術は局所麻酔で行います。
まず、アポクリン腺が分布する範囲を確認し、切除範囲と切開位置を決めます。その後、ワキのしわに沿って皮膚を切開し、皮膚とその下の組織を剥離します。
切開線をワキのしわに沿わせることで、傷跡が目立ちにくくなる場合がありますが、完全に消えるわけではありません。
② 皮膚を裏返してアポクリン腺を含む組織を確認する
皮膚の下を剥離したら、皮膚を裏返して内側を確認します。
アポクリン腺は主に真皮の深い部分から皮下組織にかけて存在しています。手術では、皮膚の裏側に付着しているアポクリン腺を含む組織を確認します。
ただし、アポクリン腺を一つずつ識別して取り除くわけではありません。
③ ハサミでアポクリン腺を含む組織を切除する
裏返した皮膚の内側に付着しているアポクリン腺を含む組織を、ハサミで丁寧に切除します。
このとき、皮膚の厚さや状態を確認しながら切除を進めます。組織を取り除きすぎると皮膚の血流が悪くなる可能性があるため、切除する量には注意が必要で
皮弁法の手術で特に注意していること
皮弁法で重要なのは、アポクリン腺を含む組織をできるだけ取り除くことと、皮膚の血流を保つことの両立です。
アポクリン腺を十分に切除しようとして皮膚を薄くしすぎると、血流が悪くなり、傷の治りが遅れたり、皮膚壊死を起こしたりすることがあります。一方、皮膚を厚く残しすぎると、においの原因となる組織が残る可能性があります。
ワキの皮膚の厚さやアポクリン腺を含む組織の分布には個人差があるため、すべての場所を同じように切除するわけではありません。
当院では、皮膚の裏側を確認しながら、においの改善と皮膚の血流の維持の両方を考えて手術を行っています。
アポクリン腺はすべて取り除ける?
皮弁法では、アポクリン腺を含む組織を直接確認しながら切除しますが、アポクリン腺を完全に取り除くことは困難です。
皮膚の血流を保ちながら手術を行う必要があるため、アポクリン腺を含む組織が一部残ることがあります。
そのため、手術後もにおいが残ったり、一度軽減したにおいが再び気になったりする可能性があります。
皮弁法で重要な術後の固定
皮弁法では、アポクリン腺を含む組織を切除するだけでなく、手術後の固定も重要です。
手術では皮膚の下を広く剥離するため、術後に血液や浸出液がたまることがあります。血腫ができると、皮膚の血流が妨げられ、傷の治りに影響する可能性があります。
当院では、血液や浸出液を排出するためのドレーンを留置し、傷を縫合したあと、綿やガーゼを当てて糸で圧迫する「タイオーバー固定」を行います。
この固定には、皮膚を下の組織に密着させ、血腫や皮膚のずれを防ぐ目的があります。ただし、適切に固定しても、血腫や皮膚壊死などの合併症を完全に防げるわけではありません。
固定中は腕の動きが制限されるため、当院では左右のワキを片側ずつ手術しています。
皮弁法の傷跡と合併症
皮弁法は皮膚を切開する手術のため、傷跡が残ります。
ワキのしわに沿って切開しますが、傷跡の目立ち方には個人差があります。また、体質や傷の治り方によっては、赤く盛り上がった肥厚性瘢痕になることもあります。
そのほか、血腫、感染、皮膚壊死、傷跡の色素沈着、ワキ周囲のしびれや感覚の変化、においの残存や再発などが起こる可能性があります。
当院では、手術翌日に傷の状態を確認し、その後も経過に応じて診察を行っています。
傷跡のケアについては、術後2週間頃を目安に、傷の治り具合を確認したうえでご案内しています。
当院のワキガ手術について
やまもと形成外科クリニックでは、形成外科専門医がワキのにおいの程度や日常生活への影響を診察し、手術の必要性を判断しています。
診察の結果、健康保険による手術の適応があると判断した場合には、皮弁法(反転剪除法)を行っています。
手術は局所麻酔による日帰り手術で、手術時間は片側約40分です。術後は固定が必要になるため、左右を片側ずつ手術しています。
ワキガと診断された方すべてに手術が必要なわけではありません。においの程度や日常生活への影響によっては、手術を行わずに経過を見ることもあります。
診察では、期待できる効果だけでなく、傷跡や術後の安静、合併症についても説明し、患者さんの希望を確認しながら治療方針を決めています。
まとめ|皮弁法はアポクリン腺を直接確認して切除する手術
皮弁法(反転剪除法)は、ワキの皮膚を裏返し、アポクリン腺を含む組織を直接確認しながら切除する手術です。
手術では、においの原因となる組織を取り除くことと、皮膚の血流を保つことの両立が重要です。また、術後には固定や安静が必要で、傷跡や合併症、においの残存・再発の可能性もあります。
やまもと形成外科クリニックでは、形成外科専門医がにおいの程度や日常生活への影響を確認し、手術の必要性や健康保険の適用について判断しています。
「自分のワキガは手術が必要なのか」「健康保険で手術を受けられるのか」と迷っている方も、まずはご相談ください。診察を受けたからといって、必ず手術を受ける必要はありません。
新潟市でワキガの手術を検討されている方は、やまもと形成外科クリニックへご相談ください。
ワキガ(腋臭症)の診療案内
健康保険による手術の適応、費用、診療の流れ、術後の注意点などは、当院の公式ホームページで詳しくご案内しています。
ワキガ(腋臭症)お役立ち情報まとめ
ワキガの原因やセルフケア、治療方法、術後の経過について、関連するブログ記事をまとめています。
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