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リストカット跡は一度の手術で治る?複数回手術が必要なケース
一度の手術で終わるとは限りません
リストカット跡の治療を希望される患者さんから、「一度の手術ですべて治りますか」と質問されることがあります。
できることなら一回で終わらせたいと思うのは当然です。仕事や学校への影響も少なく、精神的な負担も軽く済むからです。
しかし、「一回で全部きれいになる」と考えるのは危険です。
リストカット跡の手術は、傷跡の状態によって治療できる範囲が変わるため、誰でも一度で終わるわけではありません。
一度の手術ですべてのリストカット跡を治療できるケースは決して多くありません。
これは技術の問題ではありません。安全性と最終的な仕上がりを考えると、最初から複数回に分けた方がよい場合があるということです。
リストカット跡の切除形成術では、現在ある傷跡を切除し、傷ができるだけ目立ちにくくなるように丁寧に縫い合わせます。
しかし、皮膚には限界があります。特に手首から前腕にかけては皮膚の余裕が少ないため、一度に広い範囲を切除すると、縫い合わせた部分に強い緊張がかかります。
その結果、傷跡が幅広くなったり、赤みが長く続いたり、場合によっては傷が開いてしまうこともあります。手首に近い部分では、皮膚が突っ張ることで動かしにくくなる可能性もあります。
「できれば一回で終わらせたい」と考えるのは自然なことです。
しかし、傷跡を無理に広く切除すると、かえって目立つ傷跡が残ることがあります。そのため、一度で終わらせることだけを優先するのは、よい治療とは言えません。
一度で終わらせることだけを優先した結果、かえって目立つ傷跡が残ってしまっては意味がありません。
傷跡の数や状態によって治療回数は変わります
リストカット跡といっても、その状態は一人ひとり大きく異なります。
傷跡が数本程度で、範囲も狭い場合は、一回の手術で対応できることがあります。
一方で、傷跡が多く、前腕の広い範囲に及んでいる場合は、一度ですべてを切除することは難しくなります。
また、治療回数は傷跡の数だけで決まるわけではありません。
傷跡の深さや幅、皮膚の余裕も大きく関係します。
皮膚の浅い部分だけの傷跡もあれば、真皮まで達して幅が広くなっている傷跡もあります。盛り上がった瘢痕や、皮膚が硬くなっている傷跡では、さらに慎重な治療計画が必要になります。
そのため、最初から複数回の手術を前提として治療を計画することも少なくありません。
「複数回必要です」と説明すると、「難しい傷だからですか」「失敗する可能性が高いのですか」と心配される方もいます。
しかし、それは違います。
複数回に分けるのは、無理に一度で終わらせるよりも、安全な範囲で治療を進めた方が、最終的に自然な仕上がりになりやすいからです。
手術後も傷跡は変化していきます
手術後の傷跡は、時間をかけて少しずつ落ち着いていきます。
最初は赤みや硬さがありますが、数か月から一年ほどかけて、少しずつ目立ちにくくなっていきます。
患者さんとしては、できるだけ早く治療を終えたいと思うのは当然です。
しかし、傷跡がまだ赤く硬い時期に次の手術を急ぐと、かえって傷跡が目立つことがあります。
そのため、傷跡が落ち着くまで待つことも大切です。
早く終わらせたい気持ちだけで治療を急ぐと、結果として遠回りになることもあります。
傷跡の治療では、急ぐことよりも、適切な時期を見極めることが大切です。
「完全に消える」と考えないことが大切です
インターネットやSNSでは、「傷跡が消えた」「一度できれいになった」という表現を目にすることがあります。
残念ながら、リストカット跡を完全に消す治療はありません。。
レーザー治療にも限界がありますし、手術によっても傷跡そのものをなくすことはできません。
切除形成術の目的は、複数のリストカット跡を、手術後の傷跡のような一本の傷跡に置き換え、リストカット跡と分かりにくい状態を目指すことです。
患者さんの中には、「以前より人目が気にならなくなった」「半袖を着られるようになった」と話される方もいます。
治療の目標は、傷跡をゼロにすることではありません。日常生活で傷跡を気にする場面を減らすことにあります。
治療を受ける前に、「傷跡は完全には消えない」という点を理解しておくことが大切です。
最初に期待が大きすぎると、治療後に「思っていた結果と違う」と感じてしまうことがあります。
まずは診察で治療計画を立てることが大切です
一度の手術で治療できるかどうかは、実際に傷跡を診察してみなければ分かりません。
傷跡の数や深さ、広がり方、皮膚の余裕によって、治療方法や回数が変わるからです。
リストカット跡の治療で大切なのは、「一度で終わるかどうか」だけにこだわらないことです。無理に一度で終わらせるよりも、安全性を確保しながら、どこまで目立ちにくい傷跡に近づけられるかを考えることが重要です。
診察では、期待できる効果と治療の限界を含め、その方に合った治療方法をご説明します。
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リストカット レーザー治療 手術
詳しい治療方法については、当院ホームページの「リストカット(自傷瘢痕)・根性焼き」の診療ページをご覧ください。





